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Cappuccino 日記(2006/6)

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6/3

なんだかワカランが、急に納期を縮めやがった客先の言動のせいで
昨晩は半分徹夜の緊急対応。そんなもん予定もなにもしてないので、
120% のパワーで作業に当たる。結果、精神力まで使い尽してヘロヘロに。
久々に、深夜メーターの数字が輝くタクシーのシートに埋もれて帰途につく。



外界と絶縁された車内から、TV を見せられているかのように景色を眺める。
猥雑な人工光で彩られた駅前通りを抜けると、暗闇で澱のように静かに積もる
山肌の静かな住宅街が映る。窓外の景色はやがて暗くなり、何も見えなくなる・・・

闇の底に沈んだ裏山の峠を越えたら、人里と山林の境目となる麓の竹藪の際で降車。

お金を払うと、タクシーのテールライトは闇を嫌うように早足で遠ざかり、見えなくなる。
その瞬間、それまで絶縁されていたと思っていた自然の静けさが、私を圧迫する。
どれほど勇猛な獣でも、声を上げられずに伏してしまいそうなほどに強い力で。


我が家はこんな、一つ間違えれば自然に食い殺されそうな境界線の近くにある。


人工的な排気音が消えた物の怪の界隈で、これから歩いていく道路の先を見る。
山肌をくねり降りていく道路から、急な角度で分岐して人里へと転がり落ちる道路。
分岐点に申し訳程度で用意されたか細い蛍光灯の光が、青黒く淀んだ下り坂を
まったく照らしきれず、ただ 10歩ほど先までの足下を薄暗く照らしていた。
その先は、ただ、濃紺と黒だけで構成された道路が弱々しく続くのみ。
道路の両側に繁る木々の頭は大きく撓り、道の上に重苦しく垂れ下がる。
それはまるで拷問部屋の吊り天井のように、救いを行き場なく押し潰していた。


何もいない筈なのに、本能的な恐怖を起こさせる景色が、そこにはあった。


あくまで平静を装いつつ、決して私を歓迎していない青黒い景色の中に足を踏み入れる。
どろり、と溶けていく霊長の傲りが、足下に落ちる。ここは自分の生きる場所ではない。
それまでは風景でしかなかった異世の中に入ったことを、一条の光すら届かなく
なったことで実感できる。回りはただ濃紺と黒、そして恐ろしいまでの静寂。

足早になると、異界の使徒に悟られてしまう。陰鬱な蒼い森の中にある小さな神社に
救いを感じることもなく、ただ慎重に歩みを進め、住宅地への入り口となる次の分岐へ
飛び込む。その途端に目の前に広がるのは、撒き散らした粗目のような町の灯。

そう。ここは盆地の縁の境界なのだから、山と反対側を見れば──

そこには、霊長の同族が栄華を極めた文化の光が、小さな世界を包む釜の底に
敷き詰められていた。その光は思いのほか力強く、私を安心の中に誘う。

人類が火を崇めてきたのは、やはりそれが力強く、暖かいからだ。
例え、それが猥雑であってもいい。静けさと無縁であってもいい。
私も、必ずや最後には、闇を凌駕する圧倒的な光を選ぶだろう。

そんなことを思いながら、やがて訪れる光の世界の
夢を想像しつつ、闇の中で短い眠りにつく。



・・・と、長い前置きを要約すると、帰宅は午前様、起床は太陽の昇りきった昼前という話。

こんな時間に起きてしまっては、どこかに出かけるなんてこともできようがない。
天候は悪くないので、おそらく手が届く範囲の道路は普く密度が高いはずだ。

というわけで、今日は出かけるのをやんぺして、洗車&ワックス掛けに勤む。
洗剤で洗ったあとに指の腹で塗装面を撫でて確認すると、表面が妙にザラザラ
していることが気になる。なんだかんだで最近は洗車をサボり気味なので
塗装が順調に劣化(?)しているようだ。たまには粘土を持ち出し、
ボディ表面に薄く広くこびりついた汚れを、しっかり落とす。

洗車を終えたら、ワックス掛け。その途中、トランクフード表面の塗装に、
まるで蜘蛛が張った巣が縺れて落ちてきたような細かい擦り傷が黴のように
広がっているのを見つける。ハフー。塗装の寿命か、または単なる洗車傷か。
思わず、HALFWAY のリアウイング付けてトランクフードまで丸ごと塗装とか
してもらおうかなどと、結局何が目的だったのかよくわからないことを考える。



洗車が完了したら、時計の針は夕方前を指している。使いようのない時間帯だ。

こうなったらいっそ、こざっぱりしてしまおう。久々に、KARCHER の高圧洗浄機を
持ち出し、車庫の床のコンクリートに薄く溜まった汚れと苔を洗浄してみたり、
親父が朝から分解して悪戦苦闘していたレンジフードのシロッコファンの油汚れを
パワー溢れる水流で洗浄してみたり。洗い物だけで終わりそうな一日を満喫する。

だが、久々の登場の割にちょっと長時間頑張らせ過ぎた高圧洗浄機からは、
満喫の声の代わりに、軽度のオイル漏れが発生。まだそんなに使ってないがなぁ
と思いつつマニュアルを見ると、最後のページに「オイル漏れは仕様です」という
まるで思慮の浅いユーザを嘲笑うかのような調子で注釈が付いているのを発見。
おまいはアレか、英国製の自動車か。オイルが漏れているのはオイルが入っている
証拠だとかどうだとか公言して憚らないアレか。アレは確かに道理ではあるが、
残念ながら、高圧洗浄機に関しては給油口がどこにも無いんだよゴルァ!

オイルが漏れすぎちゃった場合にはどうなるんだろうね。



掃除が全部終わって、やることがなくなった。という理由からでもないのだが、
最近、全くもっておかしな動きだけしかしなくなった排気温度計をチェック。
気が付いたら、振り切ってるか、ありえない数字を示してるか、どっちかの。

メーターのほうは疑える個所がほぼ無くなったので、車体からセンサーを外して
単体でのチェックを試みる。断線している可能性はあり得るからだ。だが、排気に
直接曝され続けている部分がかなり茶色くなっているぐらいで、ぱっと見た目には
寿命という言葉にはまだ縁がなさそうである。果たして、コイツの故障なのか?

なお、排気に曝されて白くなっている部分は、先端の細い部分だけでなく、
太くなっている部分から 1cm ほどまでに達していた。何も、こんなところまで
900℃にも達する排気に曝す必要はないように思う。突き出し量は、要調整か。

K型熱電対が接続できるマルチメーターに繋ぎ、揺さぶりながらライターで炙る。
およそ 500℃程度の値を示す。シースは赤熱していないから、こんなもんだろう。
表示がガサガサと揺らぐ気配もない。更新レートを上げても、状態は同じ。
勘だけど、センサーは無実だなぁ。メーターも多分無実。ってことは、
間に入っている補償導線の断線か、コネクターの接触不良か・・・

コネクター部を分解清掃してから、センサーを元通りに直し、確認のため高速へ。
いつもの周回コースで・・・と思いながら R1 を走り、高速入り口近傍に設置された
電光掲示板を確認。そこには、「京都東−京都南 工事渋滞 4km 25分」と、
投げやり気味な数値が書かれていた。4km で 25分、だってさ・・・時速 9.6km。
あの区間で時速 9.6km は、あり得ない。脳内リルートを行い、東向きに乗る。



本線合流後すぐに、追い越し車線を猛烈な勢いで駆け抜けるセダンを発見。
先ほどの区間で、よっぽどストレスが溜まったのだろうか。4速のまま踏み切り
追い越し車線に入って、即座に追尾を開始。数秒ほどで、やや開きかけていた
彼との車間が縮まりだす。4速レッドゾーンで5速に上げ、更に踏みきる。
インパネの前で、ストレスなく上がり続ける速度表示。排気温度を見ると
まだ 900℃には達していない。加速のほうが、温度上昇より早いか。

4速に落とせない速度のままで、京都東 I.C. 〜大津 S.A. 間の緩いカーブを
駆け抜ける。だが、少しの違和感に気づく。車体の動きが、妙にナーバスだ。
うまく言語化できない。情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない。でも聞いて。
ステアリング操作に対して、車体の縦方向の反応、そう、位相がずれているよう。
本来ならば横Gと縦Gは時間軸をもって連動するのだが、そこに違和感がある。
だから、ステアリングを切っても、何か一枚挟まっているような動きしかしない。
勘だが、タイヤとかそういうクリチカルな部分でのトラブルではないようだが。

何が原因なのだろうなぁ、と思いつつ、原因調査のためそのまま追走を続ける。
走行車線から飛び出される可能性を下げるため、ハイビームのままで駆け抜けるが
それがまた前のセダンを刺激したか、その前を走っていた R34を排除し、ますます
ペースを上げようとする。それがまた、こちらにとっては好都合なのであった。
ってかこの区間を走る白い R34 なんて、よく排除しようという気になるねぇ。
京都近辺を走るゼロクラウンとR34 は、41番ホーン岬がガックリ都市に
なっているのと同じぐらいの確率で覆面パトカーだと思われるのに。

まもなく、P.A. に到達。ここまでの走行の結論として、おそらく前脚と後脚の
ショックの減衰が足りていないのだろう、と推測付ける。その前提の上で確認。
結論としては、前後とも減衰は4段になっていた。足りないほどでもないが、
低めであるのは確かだ。とりあえず、感覚は8割がた合っていた?一安心。



排気温度だが、結局その後、900℃に到達することはなかった。最高で 870℃。
京滋を経由した戻りの経路でも、可能な範囲で全開にする(ただし脚回りが少々
不安定なため、踏み切れず)が、やっぱり 900℃には届かず、870℃ぐらいで
止まっていた。ブーストは 1.1kg ちょっと止り。ならば、正しい数値だな。

ブーコンのつまみをちょこっと弄り、全開時 1.2kg に合わせて最終確認。
4速全開の時が一番排気温度が高くなるようだが、880℃に届かないうちに
レブに当たってしまう勢いになるので、これで全く問題なし。悪くないね。



帰宅。フロント回りにへばりついた虫を洗い落とし、ボンネット内を軽く点検。
LLC リザーバの液面は、少し高めで推移していた。エア抜きしないといかんな。

なお、一切触れていなかったブレーキだが、リアのメタルが馴染んできてから
効きが少し下がり、遅れぎみに反応する感じが出始めた。同時に、フロントにも
若干の問題があるようで、フル制動時にフロントの左右が少しずれてロックし、
そのため、リアが押し出す感じで車体の姿勢が乱れてしまうという現象が発生。
フロントのロック自体は今に始まった話ではないが、その挙動の中身が気になる。
今までは、左が先にロックし、車体は軽く右に振られるパターンばかりだったが
今回はまったく逆に、左に強く振られるパターンになったことだ。何故だろう。
リアの押し出し説を強く感じるのだが、それだって今に始まった話じゃない・・・

また、今のブレーキは不思議なことに、速度を上げて冷えている状態になるほど
初期がよく効くという感じになる。リアのメタルがそういう特性だから、引っ張られる
状態になってるんだろう。バランスが崩れ過ぎのような気がしないでもない。


6/4

結局、コネクターの洗浄のためか、昨晩はすっかりまともな動作しかしなくなった
かのように見えた排気温度計だったが、改めて昼間にエンジンを始動してみれば、
ものの数分ほどで狂った表示を再発。結局、コネクタじゃないのか。くそう。

腹いせ(?)に、ホームセンターに出向き、工具箱を大量購入。玄関先や部屋に
乱雑に放置されている工具をひととおり箱に収め、多少の見栄えを取り戻す。



しかし、こんなことではムカッ腹は収まらない。やはり、根本的な対策が要る。
暑い最中に車内に篭り、計測器をあれこれ繋げて原因を調べ、判ったことは
メーターと接続する部分でハーネスを取り外し、そこにマルチメータを接続すると
正しい温度を表示するのに、メーターを接続すると振り切る場合がある、ということ。

だが、その状態になったメーターに、別の K型熱電対を接続して計測を行ってみると
こちらも何ら問題もなく、きちんとした温度を表示するのだ。つまるところ、熱電対は
正常だし、メータ側も正常なのだけど、組みあわせると誤動作する、ということ。

・・・最悪なパターン。意味わかんねぇ。

熱電対は、そもそも計測器との相性が発生するようなセンサーではない。
熱起電力は恐ろしいほどに微少だが、あくまでそれだけのことだ。



・・・ふてくされて寝ている最中に、夢を見る。ひょっとして、温度が上がると
熱電対センサー内部の絶縁抵抗が落ちて、センサーがアースに落ちるとか・・・?

元々が絶縁型を前提に設計してあるはずだから、上記の可能性は考えうる。
(マルチメーターは車体から絶縁されているから、絶縁抵抗は無関係だし)
これは、確認してみる価値はあるかもしれないなぁ・・・。


6/5

排気温度計の誤動作とともに、頭が痛くなるような別の問題に直面する。

夜間の幹線道路を走っていて特に気づかされたことであるが、ここ数ヵ月、
寄る年波に合わせるかのように、夜間の視力が極端に衰えてきているようだ。

免許更新の時には現れない問題であるのだが、何らかの対策は必須である。
これの対策を前から考えていたのだが、結論は「じゃあ、ライトを明るくしたら
全然問題ないんじゃね?」という DQN 的思考、つまりHID の導入に踏みきる
ことにした。左右の暗視力差もカバー可能なオッサン化対策は、これしかない。

まぁ実際、IPF Super LOW BEAM X から Vision Plus にバルブを変えてから、
ロービームの暗さについてはかなり深刻な問題になっていたことでもある。
やっぱり、IPF は僅かでもハイワッテージなだけのことはある。本質的な
明るさが全然違うのだ。路面での乱反射の量というか、なんというか。



情報を集めて、いろいろ考える。スズスポのチュリニビームをポンと買えるほどの
大金持ちであればいいのだが、やっぱり安価なものに目を惹かれる。どうせ作ってる
ところは似たようなもののはずだからだ。結局、GRID が 88HOUSE と同じものを
販売しているのを見て、確信する。もはや、品質は誤差の範囲を除いて安定して
いると見ても良い。結果、選定したのはHID屋。安価な HID の中では、点灯後の
安定にかなりの時間がかかるという以外の致命的な噂を全く聞かないからだ。
実際、どうなのだろう。興味があったので、購入前提で質問攻めにしてみる。


6/10

ふぅ。最近なんだかとても仕事がきつい日々。ホムペの更新もままならない。
ボーナスは出たけど、これっぽっちのために人生を消耗していいのかと思う日々。

というわけで、休日ぐらいは昼まで眠って体力を回復しようと思っていたのだが、
平日と変わらず働く容赦無い目覚まし時計に起こされる。・・・くそう、お前の匂いを
止めてやるッ!と小声でつぶやきながら目覚まし時計のスイッチを切ろうとするが
何度ボタンを押しても切れない。あれ?おかしい。少しは目覚めてきた私の頭に、
先ほどから耳に届く音は、目覚まし時計の音ではなく携帯電話の着信音だという
新たなる理解が発生するには、それほど長い時間は必要とはならなかった。

寝惚けた状態のままで電話に出る。それは、AZ-1 氏からのコールだった。
えーっ、何よこんな朝早く・・・ってもう11時過ぎてるよ!ぼやけた視界の中でも
「11」という単純明快なデジタル時計の文字は見間違えるはずもない。そういや
今日はアレだ。11時から例の作業をやろう、という約束をしていたのだったな。
AZ-1 氏すまぬ。ランバ・ラル、戦いの中で戦いを忘れていた・・・



5秒で起床し、玄関で困ったように立ち尽くす AZ-1 氏を迎え入れて作業開始。
例の作業とは、タービン交換である。インジェクタ交換より、数段は楽な予定の。

車庫に AZ-1 を収めてもらい、運転席とハッチを外してもらったらオペ開始。

作業は極めて単純だ。カプチーノと違って、ほぼ全てのボルト等へのアクセスは
問題なく行える。エキマニを外す必要もない。というわけで、順に部品を外す。

まず、タービンからのエアアウトレットパイプを外し、エキマニの遮熱板を外す。
3つのボルトのうち、一番左側だけがかなり渋い。だが、折れるほどでもない。
WD-40を注入しながら緩める。遮熱板を外すと、無造作な造形のエキマニが出現。
マニとタービンを結合するボルトだが、案の定、一番手前のボルトは緩んでいた。
残り2本も、ほとんどトルクをかけなくてもスルッと緩む状態。想定内だな。
ネジ山の痛みはなかったが、これらは全て新品のボルトに交換する。

続いて、アウトレットとの結合ボルト4本を外す。何本かは折れるだろうな〜と
思っていたが、全てがパキン!という硬質な音とともに外れる。まったく折れない。
ボルトの長さが短いためか、何なのか。ともかく、ここで時間がかかることはなくなり、
良いほうに予想外な展開となる。手前から姿が見える3本のボルトはロングストレート
メガネレンチ、奥のほうにある1本のボルトは 5cm ほどのエクステンションを付けた
スピンナハンドルで対処。フレームが邪魔をするため、9.5sq のスピンナが必須。

ここまで来れば、あとは楽々だ。エアインテークパイプのボルト2本を外す。
奥のほうは、エアコンコンプレッサー取り付け金具の隙間の穴から、1/4in. の
ソケットとエクステンションを通して外す。手前のほうは、10mm のフレックスヘッド
ソケットを使って外す。パイプとのクリアランスが狭いから、メガネは使えない。
工具とは、まさに手の延長。ハンドツールは何でも買っておいたほうが正解だ。



ボルト類を外しているうちに、冷却水を抜いといてもらった。作業は順調に進む。
タービンにつながる水パイプを外す。ホースの痛みは、まだ予想ほどでもない。
どうせ一式変えないといけないだろうから、今慌てて変える必要もないか。

続いて、タービンアウトレットボルトを1本だけ仮固定してから、オイルデリバリ
パイプを結合するユニオンボルトを外す。もちろん、その前に周辺はきっちり清掃。
ユニオンボルトを清掃しながら点検するが、スラッジの類は全く見当たらない。
ちゃんとオイル交換してたら問題なんて起きないよ、といういい例である。
デリバリパイプも問題ないだろう。当然、これらは全て再利用する。

最後に、タービンを裏返し、オイル排出口のフランジを外す。ちょっと苦しい。
オイルパンからホースを外してしまえば楽だよなぁと思いつつも、少し手を抜く。



こんな感じで、カプチーノより 100倍は楽に、タービンを外すところに至る。
外したタービンの各穴に目張りしつつ、羽根を点検。エキゾースト側は真っ白に
なっていたが、それだけのことで、まだ問題なし。一方、インテーク側の羽根は
外周側に近い部分の縁に、何かが当たったような小さなキズが複数ついていた。
ほう。これは良くない。ほぼ純正状態に等しく、かつ乗り方も全くもって大人しい
AZ-1 氏なのに、タービンはかなりくたびれていた(特に吸気側)というのか。
うちの飛んだタービンと似たような状態になりつつある状態。興味深い。

なお、タービンアウトレットから斜めに突き出した O2 センサーの表面は、
エキゾースト側の羽根と同じように、真っ白に焼けていた。まぁ、そんなもんだ。

古いタービンを一通り観察したら、新しいタービンの準備にかかる。まずは、
水パイプの移植。最初からタービンについているパイプは、縦置き F6A 用だ。
そのままでは使えないので、古いタービンからパイプを外す。ガスケットの残滓を
スクレーパで削り落としたら、薄く TB-1212 を塗って締め付ける。トルクの値は
どこかに書かれていたと思うが、所詮 5mm 程度の細いボルトだ。適度に締める。

続いて、新しいタービンのオイルデリバリ側のシールを外し、エンジンオイルを
数滴ほど垂らす。そののち、エアブローでインペラーをしばらく回し馴染ませる。
さすがは新品タービンというべきか、軽いエアブローでなんの苦もなく回転する。



しばらく回したら、準備 OK。新しいタービンをエンジン前に空いた空間に放り込み、
新しいガスケットを挟んで、オイル排出口のフランジを締め付ける。念のために
整備書を見れば、ここのトルクは 28Nm になっている。だが、5mm のボルトだ。
絶対折れるって。いつものように、手ごたえを頼りに適度なトルクで締める。

タービンを引き上げて正規の位置に合わせ、オイルインレットパイプを結合する。
オイルを滴下した後に再び貼り付けたシールを剥がし、慎重に位置あわせを行う。
ここだけは、絶対にゴミを入れてはいけない。一本の繊維屑でも入ったらお釈迦だ。
位置を合わせたら、デリバリパイプ側にも埃1つついていないことを再度確認し、
新品の銅ワッシャを挟んだのちにユニオンボルトを 23Nm でしっかりと締める。



ふぅ。山は越えた。あとは、新しいガスケットを挟みつつ、エキゾースト側の
7本のボルトを締めていく。ガスケットが適切に潰れていく感触を感じつつ、
手ルクレンチを大活躍させる。とてもじゃないが、トルクレンチは入らない。

エキゾースト側のボルトが何れも矛盾なく締まったら、エアインテークパイプを
装着し、水パイプも元通りに接続。水パイプが繋がったら、冷却水を投入。

これで、エアアウトレット以外のパイプは全て接続できたことになる。もう一度
指差し確認で締めるべきボルトを締めたことを確認したら、点火コイルの一次側
コネクターを外し、セルを合計1分ほど回し、タービンへとオイルを送り込む。
ついでに、タービンが回転していることを、エアアウトレットに手を当てて確認。
エアは、指先に薄い紙が当たる程度の強さで出てくる程度だ。今はそうだが、
これが本気になったら猛烈なエアを送ってくるわけで、それは楽しみな瞬間だ。

最後に、エアアウトレットパイプを結合し、全ての部品を元通りに戻す。
その確認を行っている最中、なにやら不思議な光景に出くわす。エアコンの
コンプレッサーから伸びる1本の線(先には1極コネクターがついている)が、
なぜか宙ぶらりんな状態になっているのだ。・・・なんだ、この中途半端な線は。
線を逆向きに辿るが、やっぱりコンプレッサーに繋がっている。思索を巡らし、
1つの結論に行き当たる。エンジンを始動し、エアコンのスイッチを入れる。

電磁クラッチ、引いてねぇよ・・・

案の定、この線は電磁クラッチへの電源供給線だった。コネクターはそれなりの
汚れにまみれており、いましがた外れたような状態でないことを示している。

AZ-1 氏に、最近ずっとエアコン効いてなかったんじゃない?と聞いてみる。
歯切れの悪い回答ではあったが、確かに効きが悪かったような・・・との答え。
いや、効きが悪いんじゃない。そもそも効いてないはずだ。AZ-1 氏自身も、
このコネクターには見覚えがないというし、いったいいつ外れたんだろうなぁ。
とりあえず、フレーム側に存在する、明らかに「ここに頂戴」というエロい雰囲気を
放っているコネクターへと接続する。すると、電磁クラッチは正常に動作した。

おそらく、かなり昔にエンジンを降ろしたときに外され、それから繋げられていない
ってとこだろうな。それを示すかのように、ひさびさに回されたコンプレッサーは
明らかに異音としか思えない音を立てて回転している。あくまで推測だが、
たぶんこのコンプレッサーは、もう長くないような気がする。



このようなトラブルシュートを行いつつ、初期の暖機運転を実施する。その中で
トラブルは現れない。よし、じゃあとりあえず、初期慣らしだけやっておくか。

水を入れたタンクだけを積み込み、AZ-1 氏ドライブ・私助手席の錘という状態で
初期慣らしへ出撃。0ブーストをしっかり維持するため、いつもの周回コースに
乗ってもらう。とにかく口やかましく、0ブーストを維持して走るように伝える。
初期のうちにある程度回し癖をつけたいことと、初期トラブルを(出るならば)
さっさと出したいため。だが、ブーストが 0以上に立ち上がることを恐れてか、
なかなか踏み込まない AZ-1 氏。-150mmHg ぐらいどまりで走っている。ダメだ。
心配しなくても、意識して踏まなきゃ 0以上にブーストは上がらないものだ。
とにかく踏め踏めとうるさく言い続ける。何のために高速に乗ったかわからない。

ともかく、そんなことを言っているうちに、草津 P.A. へ到着。ここで一旦停車し
全体的に確認するが、とりあえず問題は出ていない模様。よし。これなら大丈夫だ。
引き続き、折り返しの 50km を走り、まずは 100km の初期慣らしを完了する。
残り 400km を走破することについて、私としてはもう気になる点は何もない。
思う存分、タービン慣らしのかったるい期間を楽しんできてくれたまえ。



その後、カレー屋に立ち寄り、工賃代わりのカレーをご馳走になって帰宅。
その道中、住宅街の中を走る道路で、警察車両が交差点付近に路駐してた。
取締りを厳しくしといてからにおまいらがそれでは示しがつかんぞコノヤロウと
思ったが、そのすぐ近くには、車種がほぼわからなくなる程度にまで右フロントを
派手に破損させたクルマと、派手に転んで歩道に突っ込んで停止しているバイクが
止まっていた。あー、そういうことか。事故処理のために、止まっているのか。

まじまじと観察。クルマ側の破損は、半端じゃないほどに酷い。とてもじゃないが
バイクが突っ込んだ程度の壊れ方には見えない。大型トラックに挟まれたような。
バイクのほうはよくわからないが、大量の破片を撒き散らしていたので、たぶん
相当な壊れ方をしたのだろう。色々とシチュエーションを推測してみる。だが、
どう考えても、この2台の壊れ方には、直接的な繋がりが見出せない。

現場はまさに、T字路。左下角の歩道にバイクは突っ込んでいた。多少の移動は
あったにせよ、破片の散らばり方から見る限り、ほぼ間違いないと思われる。

この時点で、すでにおかしい。破片を撒き散らしながら左下に突っ込んだバイクは、
どうやったら他のクルマの右フロントを大規模に破損させることができるのか?
T字路を左からやってきて右折を開始したクルマの右角に衝突?だが、クルマの
変形は、右斜前から内側に向って押されたようにしか見えなかった。かといって
右折ばなに衝突したのなら、ライダーをボンネットにはね上げ、自動車のほうの
フロントガラスはパリパリに割れているはず。だが、ガラスは無傷だった。

現場検証をしていたオマワリさんに聞いてみたくなったが、教えてくれないだろうな。



AZ-1 氏が帰宅後、排気温度センサーをカプからひっこぬいて、ちょっと実験。
熱起電力でなく、シースと線の間の絶縁抵抗を見る。だが、バーナーで炙り続けて
みるが、シース表面が 600℃を越えても絶縁抵抗は 100MΩ以上を維持している。
うーん、絶縁抵抗低下という線も、やっぱり、あんまり関係ないのかなぁ・・・

最後の可能性に賭け、エキマニへの差し込み量を 20mm ほど減らしてみる。
バーナーで炙っても 600℃止まりだが、排気熱だと 900℃を越えるわけだから
加熱される熱量は全然違うわけだ。センサーのボディーまでが炙られることを
避ければ、状況が変わる可能性は無いとはいえないと思う。結果が出るといいな。



HID の件だが、HID屋との1週間のやりとりを経て、信頼できると判断した。
4300K H3 を注文してみることにした。値段は込み込みで \25k。かなり安い。
これで、ナイト・ドライビングが少しでも楽&安全になるといいなぁ。

また、いつもの JO-YA.com で、ブレーキフルードとデフオイルも発注しておく。
ミッションオイルだけは在庫切れが続いているので、別口発注とする。


6/11

というわけで、排気温度計の状況を確認。エンジンを始動する。なんとなく
エキマニ付近から焦げ臭い匂いが・・・と思ったら案の定、エキマニ付近から
薄い白煙がもわっと上がってきた。一瞬、すわタービンブローかと思ったが、
外側にオイルが漏れてブローする道理はない。排気管から吐くならまだしも。

不安になりつつも不安になる要素がないという不思議な状態のまま、観察。
結局、たっぷり5分ほどをかけて、ようやく煙は収まった。なんだったのか。
確かに、排気温度センサーを装着するときにスレッドコンパウンドは塗ったし
それが焦げるときの匂いには近かったけどサ!でも、そんなに塗ってないよ!



まぁ、収まったのならこれ以上気を病むこともあるまい。ちょっと散歩に出る。
いつものように、高速に乗って全開繰り返しつつ草津まで走り、下道で帰る。
排気温度をちょいちょい気にしつつ走ったが、いつもより 20〜30℃低い位置を
示しているようだ。おそらくこれが、測定位置による誤差になるのだろうか。
20mm ほど抜いただけで、センサー先端は排気の中に存在するのにな。
正しく使わないと計測器の能力は発揮できない、ってことだな。

まぁ、とりあえず調子はいい感じ。ただ、ブーストが 1.1kg ちょい止まりに
戻っていたので、1.2kg へと再調整する。ブーコンって結構面倒くさいな。



下道で帰る途中、VICS 情報を見てルート選定。大津付近は渋滞の名所だから。
石山寺前を北上。瀬田川沿いの道路から R1 に登るルートを考えたが、VICS では
合流点が、R1 の東行きの渋滞の末尾になることを示していた。西行きは流れて
いるが、どう考えても東行き待ちの行列で合流点は糞詰まりになるはずだ。

明らかな混雑が予想されたので、合流は無視。そのまま直進し、適当な場所で
R1 と琵琶湖岸の間の住宅街の中を通り抜け、R1 へと出ることにした。そんなことを
考えつつ合流点に向かうとやっぱり、東行き方面が渋滞しているため、合流点を
先頭として、右折レーンの手前から長蛇の列となっていた。外して正解。

予定通りに住宅地の中を抜けて R1 に戻り、UPGARAGE に少し立ち寄る。
残念ながら、流用できそうなパーツはない。14インチホイールも、PCD 100 ばかり。
魂を揺さぶられるような出物を見つけるためには、やはり運が必要なのだろうな。

京都方面に向かって走る。その途中、ガソリンの残量が心もとないことに気づく。
どこかで給油して帰るか・・・たしか、この辺りはガソリンが安いはず。ちょうど
赤信号で止まったところで、コスモのセルフスタンドがあったので、寄って給油。
カード支払いで 137円/L だった。コスモカードだと更に 4円/L引かれるらしい。
あー、しまった。コスモ・ザ・カードは家に置きっぱなしだった。意味ない(汗)



帰宅。まだ日は高いが、やるべきことはやってしまった。天気予報を見ると、
しばらくは雨も降らないようだ。・・・チャーンス。今こそアレだ、随分前に
買ったまま放置していた G'zox ナノハードクリアを塗りこむチャンス。

そうと決まれば作業開始。ヘッドライトを超細目のコンパウンドでしっかり磨いて
脱脂。一回の脱脂だけだと、妙な汚れが一杯取れる。何度も脱脂して準備完了。
説明書を読みながら、ナノハードクリアを塗り込む。液体は水のような粘度で、
色はブルーレット。スポンジに染み込ませてみると、笑っちゃうぐらいに濃い。
生理用品のコマーシャルみたいだ。これをこのまま塗ったら、まさに色的には
DQN 度全開の真っ青ヘッドライトになるんじゃないかと心配していたのだが、
実際に塗ってみるとそんなことはない。ベタッと液体を置くと確かに青いが、
塗り広げていくと色はわからなくなる。逆に言うと、どこまで塗ったかが
ものすごくわかりづらい。表面の僅かな塗り跡を見ながら作業を進める。

念の為、2度だけ重ね塗りをしておく。ちゃんと塗れたのか心配になるので。



しばらく放置。夜になったので、状況を確認する。ハロゲンランプで照らすが
塗り跡がよくわからない。ひょっとして薄く塗りすぎたかしらん、と心配になり
縁のほうに軽く指で触れてみると、にゅるっとした手触り。同時に、薄くだが
指紋が残ってしまった(汗)見てもわからないが、実はかなり厚く塗れるらしい。
スポンジで軽くこすり、指紋を落としておく。ともかく、これで塗りは OK。

透明度はよくわからないが、確かにいくらかはくっきりしたような気もする。
ただ、それが故に、この施工をした後にヘッドライトを点灯すると、内側か
どこかに存在していると思しき細かい傷が大量に浮き上がってきてしまう。
これはもう、どうしようもない。新品に替える以外の解決方法は(涙)



ヘッドライトのほうは終わったので、ついでにエアクリーナーも2年ぶりに清掃。
エアクリーナーを外し、K&N 純正のクリーナーをぶっかけて 10分放置してから
水洗い。内側から外側に向けて水を吹き付けると、汚れを取り込んだ大量の油粕が
ウワーッと流れ出してきた。もう、気持ち良くなるぐらいによく汚れが落ちる。

エアクリーナを外したついでに、熱で変形のはじまった塩ビ製パイピングを捨てて
金属で作り直そうと試みる。材料は、ちょっと前に購入した 50φの鉄製エルボ。
パイピングに適切な外径は 52mm だから、2mm ほど径が違うのだが、それでも
接続する相手は両方ともゴム製だけに、バンドでしっかり締め上げれば問題なし。
内面の仕上げの荒さが気になる程度で、それは問題ではない。よし、一丁やるか。

早速、元々の塩ビパイピングを定規にして、エルボの枝を適切な長さに切断。
しかるのち、内面の荒い仕上げをどうにかすべく、リュータに砥石をセットして
細かい突起やバリを削り落とす。指で触って問題がなくなったことを確認したら
脱脂し、錆止めのために、必殺(?)建築用亜鉛スプレーで内側を塗装する。
最小限の吹き付け量にとどめたつもりだったが、ソレでもこのスプレーは凄い。
この手合いの有機溶媒には(本職の AZ-1 氏ほどではないものの)耐性があると
自覚している私ですら、軽い吐き気を催してしまうほどの匂い。うう、たまらん。
溶媒が完全に抜けるまで、風通しの良い場所に放置しておくことにした。
あとは、これに合う取り付け金具を作らないといかん・・・また考えよう。



なんてことをやっているうちに、深夜になる。改めて、ナノハードクリア処理を
行ったライトを、外側からハロゲンランプで照らして眺める。やっぱりアレだ、
透明度はすごく上がっている。なぜなら、外側がきれいになった分だけ、内側に
薄く存在していた曇りが見えるようになったからだ。あー、もうダメかこれ?(笑)


6/13

今日は久々に、朝6時からヨコハマ出張紀行。だが、朝が早かったのが
災いしたか、帰りの京浜東北線で寝過ごし、とんでもない迂回をする羽目に。
そんな迂回のせいで、帰りののぞみは 500系になる。デザインは最強なのだが
車内の狭さにはちょいと辟易しなくもない。特に窓側。居眠りしづらい・・・
夕方に京都へ戻ってから、引き続き夜遅くまで仕事。早く帰りたい・・・



結局、日が変わるころになって、ようやく帰宅。メールを確認すると、早くも
注文した HID が発送されたと連絡があった。また、油脂類についても同様に
発送されたと連絡あり。続々と資材が集まってくる。あとはミッションオイル
だけだが・・・JO-YA.com を確認するが、相変わらず在庫切れのままだ。

メール確認後、エアクリーナーを取りつけるための金具加工を、昨晩に続いて
連夜で実施。結果、不格好ではあるが、強度には不満のない形で仕上がる。
それにしても、2mm 厚の鉄板をハンマーとバイスだけで曲げ加工しようと
すると、やっぱり精度が出ないな。油圧プレスとかあると便利かもなぁ。



加工が終わったので、出張の帰り道に立ち寄ったソフマップの新古品売り場で
購入した DDR2-400 1GB(某メーカー製)を Latitude X1 にインストールする。
これが \4.5k のプライスタグで売られているのを見た瞬間に即決購入したが、
モノには何の問題もなく、あっけなく認識。合計 1280MB のメモリー搭載を完了。
ハイバネーション時間は少し伸びてしまったが、Windows2000 時代と比べれば
圧倒的に早いので、全くストレスは感じない。いい買い物だった、かな。


6/14

今日もまた、帰宅は午前様・・・うう、疲れた・・・

そんな疲れを癒すかのように、玄関先には HID キットとオイル一式が
自宅に到着したままの姿で放置されていた。あぁ、やっと手元に来たか。

オイル一式は、いつものように MOTUL GEAR 300 のダンボール箱に入って
送られてきたが、HID キットのほうは、キットの箱にそのまま荷札を貼った
だけ、という実にワイルドな方法で送られてきた。なかなか豪気であるなぁ。
逆に、露骨に剥き出しだと丁寧に扱われるのかもしれない。箱の角の潰れなど
そういった分かりやすい問題は発生しておらず、これはこれで正解かと思った。



逸る心を抑えきれず、早速 HID の箱を開けて検品にかかる。怪しげな雰囲気を放つ
ダンボール箱を開けると、さらに小函が2つ入っており、それを出すと、更に更に
上げ底が準備されていた。越後屋も凝ったことをするものよのう。ほっほっほ。

小函の1つには H3 バーナー、もう1つにはリレーハーネス、上げ底にはバラスト
という構成で材料が封入されていた。なかなか丁寧に梱包されている・・・のだが
リレーハーネスを包むジッパー付きのビニール袋を開けると、袋の横のマチまで
一気に裂ける。ううむ・・・なんだろうか、微妙に感じる、このアジアンな雰囲気は。

とりあえず、バラストをじっくり観察。濃いガンメタ塗料で分厚く塗装されたソレは
思ったよりもずっしりとした重さがある。太いケーブルが2本生えているのだが、
いずれの出口もがっしりとした(ただし、精度感のまったくない、荒い仕上げの)
金具が捩じ込まれ、固定されている。ケースとの間にはOリングまで挟んである。
無駄にコストがかかっているようにしか見えない。なんてこんなに手間かかること
やってんだろう。この時点では、こんな手間のかかる構造に対し、好感を覚えた。

続いて、バーナーをチェック。バーナーは、防水用のゴムパッキンとセットに
なっていた。配線はゴムパッキンを通るように作られている。また、ゴムパッキンも
なんだか非常に凝った作りになっている。更に、元の配線から制御用信号を取る
ための配線まで通されていた。うわ、これは予想外。こんなに丁寧な作りだとは。
しかし、気になる高圧配線については、特記すべきほど凝ったものではなかった。
コネクターはやけにごっついが、配線は普通の 0.75sq. が剥き出しという感じ。
ただ、絶縁材は普通の材質ではなさそう。表面の雰囲気からして、シリコンかな。

バーナーをじっくり観察。著名メーカー製ではないことはわかるが、シリアル番号
らしき刻印がガラスチューブに穿たれていた。品質管理はそれなりにやってそう。
台座は普通のプラスチックだ。エンプラっぽい手触りではない。ガラスチューブは
その台座に差し込まれ、エポキシっぽい接着剤でしっかりと固定されていた。

なお、先端から台座に戻る配線の構造は、LOUD のものとは若干異なっていた。
類似した製品だが、おそらく違うファクトリーで作ってるんだろうなぁと思わされる。
先端から出た配線は直ぐに折り曲げられ、台座から生えてきた配線とカシメで
接合されているようだ。耐振動性については不明。実使用でわかるだろう。

放電部(玉)をまじまじと観察。薄白く濁っていた。金属が封入されているから
それで正解なのかもしれないが、一瞬「不良品?」と驚くには十分な状態だ。

リレーハーネスについては、特記すべき点はなし。まぁ、普通の仕上げだ。
少し配線が細いような気もするが、20A も流れないからこれで十分なのだろう。



さて、点灯試験。とりあえず1組だけを適当に配線し、光を直視しないために
オイル入りダンボール箱の向こう側に、適当なテープでバーナーを貼り付ける。
バラストの電源端子に、アマ無線用の 30A 級シリーズ式安定化電源を接続。
電源ノイズが原因で壊れることはないという状態で、試験を開始する。

いざ、電源 ON。同時に、電車が出発する時のような独特の甲高いインバータ音が
ピァーと鳴り、その瞬間にバーナーから水色の閃光が放たれる。みっ、水色!?

これまた一瞬驚くが、すぐに本来の自分を思い出したかのように、放たれる光の
色がどんどん変わっていく。それに合わせて、インバータ音の大きさと光の強さが
0.5秒毎ぐらいのペースで段階的に変化していく。目を逸らしていても、強烈な
色つきの光が網膜をかすめて踊り狂う。これはまさに、セブンス・ウェル。
世界を破滅に導く光だ。・・・しかし、なんと美しい。

20秒ほども、経っただろうか。光の狂乱は落ち着きを取り戻し、狂った色から
緑が混じった黄白色の色、ガンダムホワイトに似たと説明しやすい定常色になった。
その頃には光量も落ち着き、とても 35W とは思えないほどの強い光を迸らせる。
おもわず、ムスカの真似をしてみたくなる。が、いい大人なので我慢する。

そのまま 30秒ほど放置。光束も色合いも安定したようだが、インバーターからは
相変わらず甲高い動作音が聞こえてくる。もちろん、音量はかなり小さいけれど
それでもたった 40W 弱程度をドライブするフライバックコンバータとしては
なんとなく音が大きすぎる気がしないでもない。効率は良くなさそう。
もちろん、車載するから、実使用上は何の問題もないんだけどね。



一旦電源を切り、両方のライトを結線して同時に点灯。同時に光を放ちはじめ、
シンクロして明るさをぐんぐんと増していった合計 70W の閃光は、天井にある
合計 54W の蛍光灯を(当然ながら)凌ぐ明るさで、部屋の隅々までを照らす。
ほぇー。すさまじい。天照大神様が天岩戸から出てこられた〜って感じだ。
蛍光灯と違って点光源に近いため、影がはっきり出るというところが、
ますますそういう、唯一の光源であるという雰囲気を強くさせる。

そのまま5分ほど点灯。バラストの表面を触ってみるが、いずれもまだ、ほんのり
暖かい程度。2つとも触るが、温度はほぼ同じ程度。また、2本のバーナーからは
ほぼ同じ程度の強さ、かつ同じ程度の色温度の光が放たれているようだ。
今のところ、初期不良と言えるような事象は発生していない。



一旦電源を切り、HID を電源から外し、近くに転がっていた 65W のハロゲン球を
電源につないで点灯。・・・お?明るい。35W の HID と比較すれば、光量自体は
そんなに遜色ないんじゃないの?って程度に明るい。もちろん、色は全然違う。
はっきり言って、赤い。黄色を通り越して、赤い。沈み行く夕日の赤さだ。

考えてみれば、65W vs 35W だと、電力は倍ほども違う。それなのに、同じ程度の
明るさを放つということについて驚くべきなのだろう。そう思っておくことにした。



再び HID を電源に接続し、今度は 30分ほど連続点灯してみる。時折、明るさが
ビクビクッと微少な変化を起こしたり、一瞬だけ色合いが狂ったりすることがある。
はっ、早くも不良の兆候が現れてきたのか・・・と、一瞬不安になる。実際に取り付けを
行うのは週末になるから、それまでに可能な限り連続動作させてみて、確認しよう。

ついでに、消費電流をチェック。10A レンジに設定したデジタルテスターを接続し
2灯同時に点灯してみる。電源投入直後は、10A を越える電流が流れ込んでいたが
5秒もしないうちにランプの輝度がふわあっと上がりだし、それに合わせて電流は
漸次減少する。やがて、色合いが最終的に白に落ち着く頃には、5.5A〜6.0A で
安定。供給電圧は 14V ほどだから、入力電力は約 84W。出力電力が 35W×2で
70W とすると、バラストの効率は 83%程度というところか。やや悪いような気も。
それでも、65W のハロゲンを 2本入れていたときと比べると、合計 50W ほどは
電力消費が浮くことになる。問題は、起動時電流をどう処理するか、だ。。。

連続点灯終了後、電力供給を絶たれ青い残光を名残惜しそうに残すバーナーに
手をかざす。・・・あまり熱くなっていない。これがハロゲンだったらば、今頃はきっと
手を近づけた瞬間に火傷しそうな状態になっているはずだ。バーナーの効率は高い。



結果には、とりあえず満足。あとは、これを取りつけるための加工を考えなきゃね。



オマケ:

某所でたまたま入手した 72ピン SIMM(60ns、EDO、32MB)を、LP-8400 に装着。
規格が合ってるからたぶん使えるだろうと思ったら、その通りだった。ラッキー。
ただ、メモリーを増やしたところで、印刷速度や品質に何の変化もなかったのは
ショックではあった。何をやれば、差が体感できるのだろう。知りたい。


6/15

日が変わる寸前に帰宅。そして今日もまた、HID の点灯試験を行う。
キットを取り出し、電源を接続して。寝るまでの、短い時間ではあるが

昨日と同じように、ダンボール箱の角にバーナーを置き、弱粘テープで
熱収縮チューブで覆われた部分を貼り付け、点灯。ドッギャアァァァーンと
強烈な光束が顔の前に迫る。慌てて目を逸らし、適当なコピー用紙で遮光。
流石に、紙一枚を挟んで光を減衰させれば、光の色をじっくり見る余裕もある。



・・・で。点灯後 30分ぐらいからずっと、薄々思っていたことではあるが
どうも、左右で色が微妙に違うような気がする。まとめて点灯してしまえば
差はまったくわからないのだが、例えば柱の影などを利用して光を分離すれば
片方が完全な白(国産 PPC用紙の白)で、片方は青い白(中国製 PPC用紙の白)
のように見える。昼白色と昼光色の違い、っていうほどの差ではないと思うし、
HID は点灯後 50時間ぐらいでやっと色が落ち着くという話も聞いているので
誤差の範囲なんじゃないか、といえば、そういう気がしないでもない。

まぁ、ともかく装着前に焼ける限りは、どんどん焼こう。そのうち安定したら
そういうもんだってことだし、ダメならさっさと初期不良で交換に出したいし、
許容範囲内の差だったら無視するし。引き続き点灯試験を実施。



1時間ほど点灯したのち、消灯。まったく空冷しなかったため、バラストは
少し熱くなっていた。実際はこんな使い方をすることもないだろうから、大丈夫。
また、バーナーといえば、根本に貼り付けておいた弱粘テープが微妙に溶ける
という状態となった。如何に効率が良いとはいえ、それなりの熱は発生する。
台座のプラスチックは何ともなさそうだが、熱収縮チューブは柔かくなっていた;

気になったのは、その程度。それ以外の問題は、昨日気になった一瞬の色飛び
なども含めて、今のところは見られない。電源が安定しているという前提だが
これならまぁ、夜の眼としては信用しておくことはできそうだ。

注)カプチーノは4灯なので、最悪の場合は Hi だけで走ることも可能だ。



ただ、気になる点が1つ発生した。バラストの構造である。よく見れば、
バラストに開いている穴2つにねじ込まれている M14〜M17 のボルト(ボルトの
中央に穴が開いており、電源ケーブルと出力ケーブルがそれぞれ通されている)が
ケースに対して、少し斜めに捩じ込まれている(汗)精神衛生上、とても悪いので
まっすぐに締めなおそうと思い、モンキーでくわえて緩める。緩んで外れるのと
同時に、アルミの粉がパラパラと落ちてくる(大汗)ケースがアルミだから、
適当に捩じ込まれて潰れてしまったネジ山が、粉になって落ちてきているのだ。

バラストの中にアルミ粉が入っていたらアウトだよオイ、と思いつつ、穴の中を
覗き込むと、穴の内壁と通過するコードの間には、ぴったりサイズのOリングが
はめ込まれており、アルミ粉どころかいかなる水分の浸入も許さない作りに
なっていた。とりあえず一安心。だが、ここで1つの疑問が発生する。
言葉で書くとワケわかんないので、構造を図面で書いてみる。



「いかなる水分の浸入も許さない」Oリングが、図面中のOリング #2。そして、
昨日の日記に書いた「ケースとの間にはOリングまで挟んである」Oリングが、
図面中のOリング #1 ね。図面ではユルユルみたいに書いてあるけど、ネジを
気合いれて捩じ込んだら、Oリング #2 が圧縮されて、ボデーとネジとケーブルの
3つの間を強力にシーリングする、っていう構造になっているわけよ。わかった?


あぁ、お前に言われるまでもなく、当然ながら俺も気づいていたさ。だって、
Oリング #1 の存在意義なんて、どう考えたって「無い」だろう?一見、
ネジとボデーの間に水分が染み込むことを防ぐためのようにも見えるが、普通、
しっかりと締めこんだネジの間に水が染み込むなんてことはあり得ないし、それに
シーリングしたいのならば、低強度のネジロックなどを塗っているほうがよっぽど
建設的だ。それにこの構造では、ネジとケーブルの間に水分が浸入することは
避けられない。Oリング #2 があるからいいとはいえ、そこは最終防衛線。

そしてなにより、製造時の精度が甘いのか、Oリング #1 はどのネジのものを
見てもユルユル。Oリング #2 を潰すところまで捩じ込んでも、#1 にはほとんど
押しつぶす力が掛かっていないのだ。ボデー側のネジ深さと、ネジ側のネジ長さが
合っていないのだろう。あぁ、一見意味があるように見えて、実は意味がないのだ。

・・・少しだけ不安になった。バラストを分解して、浸水対策とかどれぐらい
きちんと考えて作ってあるのか、チェックしといたほうがいいかなぁ・・・。



いろんなことを考えてしまうが、とりあえず気を取り直し、噛合い部に散った
アルミ粉を掃除し、シリコングリスを塗ってから、まっすぐに締めつける。
ネジ山は辛うじて生きていたようで、なんとかネジは締まってくれた。


6/16

というわけで、色々の課題を見つけつつ、装着を明日に控えることとなった。
例のネジ部分であるが、やっぱりOリングだけに頼るのは危険と判断。ネジを
もういちど外し、中強度ネジロックを塗ってしっかりと締める。その後、ボディーから
ケーブルに至るまでの間に自己融着テープを巻き、その上からハーネス用テープを
さらに巻いて、しっかりと防水対策を実施する。アマ無線の屋外配線と同じ要領。

バラストの蓋は開けない。だが、蓋とケースの継ぎ目に、念のために TB-1212 を
薄く塗りこんでおく。隙間があるようなヘマはしていないと思うが、一応ね。

バーナーとバラストの準備は、とりあえずこれで OK。あとは、リレーハーネスだ。
キット付属のものをそのまま使う予定はない。起動時電流および定格電流を調べた
結果、リレーを2つも使う必要性はないと判断。また、そうすることには大きな利点が
ある。というのは、カプチーノのヘッドライト系設計の特殊性(?)にある。

いやきっとカプチーノだけではないと思うのだが、それはさておき問題はこうだ。
Lo ビームを点灯している状態で、Hi ビームに切り替える。よくある状況だな。
この時、カプは4灯式のクセして、Lo ビームの電源が一瞬だけ落ちるという問題を
抱えているのだ。白熱球の眷属であるハロゲン球なら、電源の瞬断程度は全く
問題にもならない。だが、放電灯の末裔である HID の場合は、わずかな電源断も
消弧するキッカケになり、それが故に消灯し、状態は初期に戻ってしまう。再び
電源が回復したときには時既に遅し、またもや絶縁破壊からやり直し、となる。

車載用 HID はよく考えられていて、再始動に時間を要さないようにはなっているが
その代わり、系統の寿命は確実に縮まることになる。一旦 Hi ビームを使ったらずっと
使いっぱなし、なんていううれしいシチュエーションがあればいいが、そんなのは
北海道の原野にでも行かない限りはあり得ないと思っていただこうッ!

というわけで、Lo ビームへの電源をリレーの制御にそのまま使うことはできず、
Lo ビームの瞬断を無視するような回路を仕込まねばならない。リレーが1つなら
その回路は1つでいいが、2つあれば回路も2つ。面倒臭さは自乗の4倍ってトコだ。



幸いにも、面倒臭さは当社比1倍で収まるようになったわけだが、回路を考える
手間は残っている。ワンチップマイコンで・・・または、NE555 で・・・などと
一瞬迷走したが、そんな面倒くさいことはやってられない。要はアレだよ。
容量の大きなコンデンサを1つ、リレーのコイル側にくっつけておけばいい。
電源が切れたあと、わずかな時間だけリレーを駆動し続けてくれればいいのだ。

また、リレーであるが、キット付属のものは使わず、かなり昔に購入した
スズキ純正のリレー(38860-72G00)を使用する。ヘッドライト用リレーハーネスを
作ろうと思ったときに買っておいたものだが、結局今の今まで使わなかったのだ。
なにしろヘッドライト回りだから、信頼性が大事だ(って、安い HID キットを
買っといて言うのもなんだが)。コイツを流用することにした。

そのためにはリレーのスペックを知らなければならない。当然ながら、スズキの
パーツリストにはスペックなぞ載っていない。適当にインターネットをうろつくと
"38860-72G00" という型番が、中国の自動車屋らしきサイトでひっかかった。
ジャンプしてみれば、まさにビンゴ。リレーのスペック・端子図一覧があった。
そこには、まさにスズキの純正品番そのものが記載されていた。いいのか(笑)
一番大事な接点容量だが、30A となっていた。余裕綽々であることだな。

あとは、リレーの実物に適当なコンデンサーを接続し、カット&トライで容量を
決定。たまたま手元にあった 1000μF 25V(105℃品)を2パラにすると、0.5秒
ほどの消灯遅延となった。こんなぐらいあれば十分かな。・・・続きは明日。


6/17

というわけで、本日はようやく HID 装着の日となった。
さらば、か弱きハロゲンの灯。エジソンからデービーへのバトンタッチだ。

気合いを入れていたものの、体力の衰えは隠しようもなく、いつものように
起床は昼前。時間を無駄にしてしまった。慌てて支度を整え、作業を開始する。



バーナーの装着だけでなく、バラストの装着もやらないといけないため、
まずは邪魔になるものを全て外す。前をジャッキアップしてタイヤを外し、
インナーフェンダーを外す。これで、フェンダーとエンジンルームの間が顕に。

なお、よくあることだが、インナーフェンダーとフレームの間の隙間では、
全長 6cm ほどの殿様飛蝗が前を向いた状態で狭い場所にすっぽりと挟まり、
綺麗な即身仏と化していた。あまりにも尊いそのお姿に拝謁した衝撃で、思わず
飛蝗様を2本の指で摘んで虚空へ全力投球。飛蝗様はそのまま星になった。
まぁ、飛蝗で良かった。これが蛆オプション付きの鼠のミイラだったりしたら
多丸氏刺殺現場を見た朝比奈さんのように丸一晩卒倒しているところだ。

準備ができたので、まずはバーナーを交換。エンジンルームから入ってきた配線が
防水コネクタを経由して、ヘッドライトリアカバーの中へと入っていく。これが
邪魔なので、まずは防水コネクターを外し、リアカバーとハロゲンバルブを丸ごと
取り去る。薄水色のコーティング膜もまだ眩しいばかりに新しく輝くVisionPlus。
君はいいバルブだったが、君の前任者(IPF Super Low Beam)がいけないのだよ。
真のハイワッテージバルブは、ハロゲンバルブ世界におけるオフサイド領域だった。

準備ができたので、H3 バーナーを取り出す。バーナーの配線が通されている
ゴム製の防水グロメットは、4本の配線が通されている。2本はバーナー配線
だが、2本は普通の配線。バーナーと同じ側に、平型端子が圧着されている。
純正配線でやってきたヘッドライト電源供給線を、カバーの外側に引っ張り出す
ための配線である。普通であればありがたい配慮かもしれないが、どうせ配線は
純正ハーネスの途中に入っていたコネクターから取り出すので、今回の作業では
まったく不要なものだ。遠慮無く端子の根本を切断し、グロメットから抜き取る。
グロメットに残った穴2つは、これまた TB-1212 を使って封止しておく。

準備のできたバーナーを、ハロゲンバルブが収まっていた位置に装着。あとは、
バーナーからの配線をバラストからの配線と接続し、配線の持つ自由度の範囲で
どこにバラストを装着するか、考えるだけだ。なお、この作業には注意を要する。
配線はしっかりとボディーに固定しておく必要がある。宙ぶらりんは絶対にダメ。
長期間の走行時振動によって、外被もしくは導体が破損する可能性がある。また、
配線が長い or 短いからといって、自分で切って加工することも絶対にダメ。
バーナー始動時の高圧(20kV)をナメてはいけない。常温常圧乾燥空気中の
絶縁破壊電圧は僅か 3kV/mm。絶縁に僅かでも隙間があれば容易に放電する。
また、導体表面に汚染物質が付着すれば沿面放電はこれまた容易に発生するし、
いったんトラッキングが発生すれば変質が起こり、絶縁破壊電圧はさらに下がる。
あまり理解できていない人は、大学近くの古書屋に行って高電圧工学の教科書を
買い求め、穴のあくまでじっくり読むといい。または、始動中の古いエンジンの
プラグコードを抜き、どれぐらいまで離せば放電しなくなるか確かめるといい、
命がけで。大気中だと、驚くほど長い距離を容易に放電することが分かる筈。

というわけで、高圧配線をぴったりとフレームに沿うように束線していくと
結果的に、バラストはタイヤ後方に収まることになった。エンジンルーム内の熱を
サイドから抜く時に使われる穴の至近。実質的には、エンジンルーム下側の空きから
ベンチュリ効果的な勢いで抜き出される空気が大半と思うので、エンジンルームの
上端のほうに装着しておくよりは、おそらく熱的に若干マシだろうという場所だ。

固定方法だが、下向きということもあり、両面テープで固定するのは無理がある。
かといって、タイラップを通せるような隙間も周辺には存在しない。── あぁ、とうに
覚悟はできている。バラストに唯一付いている 4φ の穴、これが活躍するのだ。
バラストの位置を決めたら、フレームにポンチでためらい無く凹みを穿つ。まずは
2φ の 穴をあけるのだ。電動ドリルの先端に 2φ の刃を装着し、詠唱開始。

「――――I am the bone of my sword.」

歴戦の勇者・ポンチ君が付けた僅かな希望の凹みに刃先をあてがい、
鉛直方向にしっかりと押し付けて、躊躇いなくトリガーを引く。

「―――“偽・螺旋剣”」

唸りを上げた切っ先は激しい摩擦熱に耐え、およそ10秒ほどで鉄板を貫通。
だが遅い。遅いのだよ。少しばかり、刃先が鈍ってきているようだな。引き続き、
装填された宝具を、より破壊力の大きな 4φに交換。第一弾の雷撃で足を鈍らせた
敵駆逐艦を仕留める潜水艦の艦長のような気分で、第二弾を静かに撃ち込む。
だが、今度もまた鉄板の分厚さを覚悟したが、0.5秒で貫通。なんだそりゃ(汗)
モノコック構造が如何に「構造で強度を出している」設計かわかろうってもんだ。
明いた穴はしっかり脱脂し、ZINC PLATE を塗っておく。最強の防錆剤。

穴の位置に問題がないことを確認したら、バラスト表面を脱脂し、付属の両面
テープを半分に切って貼り付ける。厚さ 5mm の発泡フォーム製だ。大げさだ。
もとより耐振性が高ければ、もっと薄い両面テープでいいと思うのだがね。

両面テープをしっかり押さえ付けたら、位置を合わせてバラストを貼り、
4mm のネジで固定する。また、発泡フォームが劣化で痩せた場合に備え、
念の為にネジロックを塗布しておく。これでまず、不意の落下はないだろう。



ぽつぽつと茶色く見えているものは錆びではなく、Noxudol 300 が付着したもの。

バラストへ電源を供給する線は、熱抜き穴のすぐ上ぐらいにあるウィンカー配線
引き込み用グロメットから、エンジンルーム内へと引き込む。配線の長さとしては
ぎりぎりコネクターが出るぐらいで、余裕は少ない。あと 5cm あればなぁ。



あとは、バーナーの後ろを覆うヘッドライトリアカバーの加工を残すのみ。
元々 H3 バルブが収まっていただけに、バルブ後方のスペースは極めて狭い。
バーナーの突き出し量が多かったら面倒だなぁと身構えていたが、幸いにも
バーナー後方の突き出し量を計測してみれば、許容範囲内に収まりそう。
添付の防水グロメットが 2〜3cm ほど後方に出っ張っており、長さ方向を
かなり稼げる構造になっている。その範囲内の飛び出しで済みそうだ。

リアカバー加工を開始。ちょうどバーナーの尻が当たる位置を慎重に計測し、
防水グロメットをはめるための 23.5φの穴を開ける。このサイズのホールソーなぞ
持っていないが、22φまでかろうじて明けられるリーマーは持っている。なので、
リーマーで近いサイズまで穴を広げ、プラ部品切削用の刃を装着したリューターで
ぴったりサイズまで拡大加工。こないだ鉄板相手にヒーヒー言いながら加工作業を
やっていたお陰(?)で、この作業は鼻歌混じり。適当に手間をかけつつ実施。

カバーの加工が完了したら、仮に接続していたバーナーとバラスト間のコネクタを
外し、カバーを通す。防水グロメットは大変に柔らかいゴムであり、さほどの
苦労もせずにカバーへ装着完了。これで、要素は全て揃った。高圧コネクタを
再び接続したら、バーナーから出ている配線にコルゲートチューブを巻いて処理。



・・・よし。これで、バーナーとバラスト、およびその間の配線の設置は完了。



・・・って、まだ片側だよ。もう片方も同じようにやんないとなー、あー面倒だなぁー
なんて思っていたのを悟られたか(?)この時点で、ついに空から大粒の雨が
降り出した。何が失敗したかって、いま作業を終えたのが、屋根の下にある側で
これから作業をするのが、屋根の下からちょっとはみ出る側になる。だから、
この先の作業は必然的に、少なくとも人間が雨に打たれながらということになる。

くっそう。だが、いまさら「やっぱ途中で止め」なんていえますかい。傘を片手に
作業を続行。片側の作業を完了させたことでコツは掴めているから、作業中に
止まってしまうことがないことだけは唯一の救いかもしれない。ともかく迅速に
かつ慎重に作業を進め、同じような感じで反対側のバラスト以降側も完成させる。



全景はこんな感じ。要所要所はタイラップでしっかりと固定してある。

・・・ここまでの作業を終えた時点で、時計を見る。あろうことか、もう17時前。
丁寧に作業を進めたとはいえ、いくらなんでも時間かかりすぎじゃね?急がねば。
確実に各部が装着できたことを完了したら、インナーフェンダーを装着。タイヤも
元に戻し、ジャッキダウンする。あとは、バラストへの電源供給線の作成だけだ。



・・・って、実はそれが一番大変だったりするのかもしれない。ちゃんとやれば。

まずは、極性の問題解決 etc. のために絶対に必要な、ヘッドライト電源供給用
リレーを設置。キットには二組分用意されているが、これまでに調べたかぎりでは
HID の消費電流は、左右あわせて定常時で 6A。また、始動直後は倍ぐらいの電力を
食う設計のバラストが多いようなので、それで考えると始動後しばらくは 12A。一方、
リレーの接点容量定格は 30A。リレー1つでも容量的にはマージン 200% なのだ。
わざわざ2つ設置する必要もない。1つのリレーの出力線を2つに分ければいい。

リレーの設置位置だが、なるべく電力配線を短くしたいという都合により、
バッテリー付近とすることにした。ということになると、その根元で分岐して
運転席側のバラストまで伸びる延長線を作る必要性がある。これがまず1つ。

延長線を作る部材は、1.25sq の平行赤黒2線コード。屋内配線用と思しき代物。
通常の熱可塑樹脂被覆 1.25sq コードの許容電流は、30℃で 12A〜15A 程度。
温度による電流減少係数は ((60-θ)/30)1/2(ただしθはセ氏による絶縁体の温度)だ、って、
灼熱のエンジンルーム内で 60℃に達したら許容電流係数は 0 になるのか。
しかし、エンジンルーム内の配線はどれも細いんだよな。きっと大丈夫さ。

リレーハーネスの片方から切り出したコネクターの配線に、圧着スリーブで
延長線を接合。バルクヘッドを横切れる長さの配線とし、コルゲートチューブと
ハーネス用テープでしっかりと保護。バッテリーの後ろを通し、助手席側の
バラスト配線と集合させる。ここで、少し大きめの圧着スリーブを用意。
2本まとめてがっちりと圧着したら、リレーへのコネクターにも圧着。

リレーの設置位置は未だ決めかねるところがあるが、おそらく助手席側の
ストラットタワー根本付近で固定することになりそうだ。そういう想定の元で、
引き回してきた配線を適宜固定していく。絶縁処理をしっかりと実施し、まるで
純正配線のようにしか見えないように作っていく。だが、配線の数が増えすぎて
純正配線というよりは、大山崎 J.C.T. のようにしか見えない景色が出現(汗)
いっ、いかんな。本当はもっとシンプルにしたいのだけど、上手くいかないなぁ。



てな感じで(実際には、これまたかなりの時間がかかったのだが)、電力線も
配線完了。あとは、リレーのコントロール線を元々の Lo ビームの配線から
取り出すだけだが、ここでちょっと、どんな感じになるか見てみたいなぁ、
という欲望がムラムラと沸いてきた。こうなったらもう止まらない。
ワニ口クリップを使ってリレーを駆動させ、点灯してみる。

リレーが引かれるカチンという小さな音と同時に、小さな閃光がフラッシュのように
ヘッドランプから放たれる。だが 0.1秒の継続時間も待たずに、直ぐに光は弱くなる。
心配はいらない。閃光は初期放電。ここからが、蒸発した金属蒸気による主発光だ。
期待通り、15秒ほどをかけて、はっきりした光軸を見せながら強くなっていく光。
左右のバラツキもなく、ほぼ同じ調子でスタートアップが進んでいく。よし。

素晴らしい!!古文書にあった通りだ。この光こそ、聖なる光だ!!

実際それは、まさに聖なる光だった。なんだか、すごく青い。単体で
点灯させたときはそうでもなかったのだが、今は水色の光を放っている。
このままラピュタの方角を指し示してくれても、何の違和感もないぐらい。



(暗かったので WB が狂って紫がかぶっていますが、HID の色は見た目とあまり変わっていません(汗))

正直なところ、青いのがイヤで 4300K を選んだのに、これでは意味がない。
また、この青さのせいかもしれないが、鮮烈な明るさも感じられない。
おかしいなぁ。。。単体だと、確かに「白い」と思ったんだがなあ。



orz な気分になりつつも作業を進め、とりあえず仮完成。ヘッドライトを
コントロールする信号線とリレーのコイルを直結した状態で配線を作成した。
だがやはり、Lo ビームを点灯しながら Hi ビームへと切り替えると、一瞬だが
Lo ビーム側の光が消える問題は発生した。パッシングはさておき、Hi ←→ Lo
切り替えは(当然ながら)頻繁に行うから、やっぱ消灯遅延回路は必須だな。

夕飯を食ったら、半田ごて片手に、コンデンサーと抵抗とダイオードだけで
構成した簡単な遅延回路を作成。試験動作させるが、なぜか、巧く動かない。
ライトを ON にしてもリレーは駆動されず、回路の一部が熱くなるばかりだった。
こんな簡単な回路やから間違う場所もあれへん。なんでやねん。テスターで
調べてみる。すると、意外、というか、許されない事実が発覚した。

Lo ビームの純正配線って、赤線が - で黒線が + なのだ。

おもいっきり逆じゃないか orz 確かに、黒線をシャシーに当てるとヒューズが
飛んだってことはかつてあったような気がするけどさ。反則だよなぁこれって。
メキシコでプロレス修行してマスク被ってるのに空中殺法使わないぐらい反則。
まぁ、簡単な回路で実験して良かったよ。幸いにも、重要部品のコンデンサーは
ダイオードのお陰で逆電圧を印加されることもなく、時間以外はノーダメージ。



てな感じでいろいろあったものの、ようやく仮完成。21時過ぎになってしまったが
まずは試走に出かける。エンジンを始動し、ヘッドライトを点灯。20秒ほどで光の
強さと色は定常になる。色は、先に見た通り、私基準ではあからさまな水色だ。
蛍光灯の昼光色が大嫌いな私としては、ちょっと不快感すら感じる色・・・。

車庫を出て、住宅街をソロソロと走る。かなり青いくせに、意外と見やすいのが
これまた小癪な事実だ。一方、明るさはそれほどでもないような気もする・・・って
考えれば、昼頃から降りつづいた雨によって、路面は濡れて真っ黒になっている。
通常のハロゲンであれば、この時点で路面に光が吸われるので、かなり暗いはず。
今の今まで、そのことをすっかり忘れていた。つまり、晴れの路面と同じような
気分のままで走れたってことは、やっぱり、すごく明るいってことなのか。

目の前に浮き上がる青白い景色を不思議な気分で眺めつつ走っていると、
やがて表通りに到着。この時点で、またもや驚く。路面の白線が、くっきりと
浮き上がって見える。
まるで、小さなガラス粒でも埋め込んであるかのようだ。
これはアンビリーバブルだ。ハロゲンの光だと、黒い路面に張る光の反射の中に
埋もれがちなシチュエーションだが、ウソみたいによく見える。明るさだけの
問題ではないように思えるのだが・・・光の性質自体が全然異なるのか?

交通量の多い R1 へと出る。相変わらず、光軸が狂っているとしか思えない
対向車から次々と浴びせかけられるライトの光が眩しい。いくら自分のほうを
明るくしたところで、直射される光が相手では平準化はできないか(涙)

この時点で、自分の周囲を覆う他車の光・・・つまり、ハロゲンの光がどれほど
赤かったのか、痛いほどよくわかる。自分のライトが照らす範囲だけが、水色。
でも正直、全然嬉しくない。むしろ、アメコミでよく使われる色違いの環境光付きの
映像をずっと見せられるような状態のため、自分が考えている以上のレベルで
目が疲れる。ときおり、HID を装備しているクルマが後ろを走行したりするが、
その時だけは、視界の中の色が隅々までほぼ等しい色になり、眼から入る
ストレスがかなり軽減される。精神的にすごく落ち着く、というか。



高速に乗る。路面がしっかり濡れていることもあり、ここでも明るくなったような
気はしない。だが、遠くを見るために Hi ビームを点灯しても、以前ほど明るさの
変化を感じないのも事実。っていうか、Lo ビームでも、路側に並ぶ反射板は
遠くまで結構ちゃんと見えている。ってことはやっぱり全体的にはしっかりと
視野の範囲が明るくなっていることには違いないのだろうな(希望)。

京都南に辿り着く前に、雨がざぁざぁ降ってきた。ステアの手ごたえが弱い。
速度を落とし、巡航モードに。疲労軽減・・・とおもいきや、今度はまた、明るい
街路灯の放つ白い光がフロントガラスの水滴できらきらと輝き、見づらくて疲労。
うー。進行方向の光と、逆向きの光はきっちりと分けて遮光してくれ、頼むから。

大山崎 J.C.T. で京滋へ。アクセル全開で合流。気温が低いせいか、踏み切ると
ブースト計の針は 1.3 に到達する。おっとっと。少しだけブーストを下げる。
このぐらいの補正もしてくれないとはなぁ。微妙なもんだなぁやっぱり。

交通量は相変わらずの少なさ。見やすさを確認するため、積極的に Lo ビームで
走行する。光源が変わったせいか、ハロゲンと比べてはっきりとカットラインが
出るようになった分、実質的な光軸が下がってしまったようだ。遠くのほうを
照らすぼやっとした光との明暗差を強く感じ、少し遠くの景色が見づらい。
一方、光が届く近傍については、すごく見やすくなっている。雨が降っている
というのに、何度も書くがこの見易さはまさに驚異的。しかも、水色の光なのに。

右車線を走っていて、ふと気づく。左車線の車を追い抜く際、そのクルマ付近が
すごく明るく照らされていることに。カットラインは左上がりだから、必然的に
そういうことになる。相手に対する「通過中」アピールになって安全ではあるが
左車線を走る人との位置関係が変わらない(ずっと照らし続ける)場合は
きっとストレスを溜めさせることになりそうな気がする。よく気をつけよう。



草津 P.A. に到着。いつもの場所に停車し、ヘッドライトが照らす範囲を見る。
やっぱり、いつもと同じ景色だというのに、いつもより断然はっきりくっきりと見える。
輝度はさして変わらないように思ったのだが、そんなことはなかったのだろうか。
また、直ぐ近くに設置されている照明灯の光と色を比べる。青色というよりは、
緑色がきついような気がする。うーむ、これが、公称 4300K の白色なのか?
水色にも見えるし、緑色にも見えるし、とても変な色だなぁ・・・

納得と疑問を同時に感じつつ、高速を降りて R1 を京都方面に向かって走る。
R1 の交通量はかなり多く、そのお陰か、路面はところどころ乾いていたりする。
その、路面が乾いている部分では、HID はようやく本領を発揮。黒く沈む筈の
アスファルトは強い光で照らし出されて白く浮かび、表面の細かい凹凸までを
目の前にはっきりとさらけ出す。あぁ、これは本当に明るいぞ、っていうか、
解像度感が高いぞ。これが HID の見やすさの一端なのか。かなり感動する。

・・・だがまぁ、やっぱり状況によりけりだ。山科に戻り、R1を離れて狭い路地を
走ると、再び暗さが際立つ。路面が濡れているからだけど、だが、それだけでなく
光軸の問題もかなり大きい。ハイビームの支援を受けなければ、遠くが見えない。
車高をいろいろいじってきたこともあるし、一度、ちゃんと光軸調整しないと。



てな感じで、まだ一端ではあるが、色々と理解ができた。ともかく、最後まで
トラブルもなくちゃんと稼動してくれたことに、一安心。あとは、パッシング用の
遅延点灯回路(即点灯防止も兼ねる)の作成と、光軸と、色合いの調整だな。

しかし、色合いかぁ・・・調整とかの範囲で、なんとかなる、んやろかなぁ。


6/18

夜通しで点灯遅延回路を作成してから眠ると、起床は昼前。
いつものことだが、時間の無駄遣いがひどいなぁ。いかんな。

点灯遅延&消灯遅延回路は以下のとおり。実にシンプル。シンプルイズベスト。
バッテリーの電圧によって点灯遅延の時間がそれなりに変わっちゃたりするが、
その辺はまぁ、ご愛嬌にょろ。緻密な神経を持つ人は、あと2つ部品を追加して
C2, R2, R3 で構成された時定数回路の入り口を定電圧化するか、もしくは
R2 を CRD に置き換えて定電流化するか、なんか適当にやってほしい。



R1 が 5W もあるのは、別に必要だからっていうわけじゃなくて、手持ちの部品で
適当な値の抵抗がコレしかなかったから。実際は 150mA を流すだけなので、
1/2W もあれば全然問題ないと思われる。あと、C1 と C2 はなるべく高耐熱品
(105℃)部品を使うこと。エンヂンルーム内は、かなり高温なので。

この定数で組むと、点灯遅延が約1秒弱、消灯遅延が0.5秒程度になる。なので、
普通のパッシングなら Hi ビームのみが点灯するし、Hi ←→ Lo 切り替えにて
一瞬だけ電源の供給が途絶えても Lo が消灯することはない。ウッシッシ。



さて、とりあえず HID は装着できたわけだが、これで終わりとはいかない。
前日の画像を見ていただくとわかるが、Lo ビームと Hi ビームの色が極度に
異なる。美観的にどうのこうのという問題もあるが、そもそもこれではあまりにも
保安基準にアレである。少しは順法精神を発揮しておく必要があろうということで
Hi 側のバルブを調達し、ヘッドライトの色を少しでも合わせてみることに挑戦。

とりあえず、SAB に行ってみる。こういうときには頼りになる・・・と思ったが、
適当な色合いと思しきものは、激しく高い。「HID の色」とか謳っているのんは
余裕で \5k ほどのプライスタグがついている。うーむ(汗)やろうとしているのは
ただの色あわせである。そのためだけに、この値段はないだろう。いったん撤退。

撤退の途中、屋根が設置されている SAB の駐車場でライトを点灯するが、やはり
照射されている光の色は「青」だ。こんなの絶対、4300K の色じゃねぇ。店頭で
いろいろな HID バーナーの照射光の色を見比べた結果、HID屋 の 4300K は、
他社の 6500K 相当ぐらいに青いと結論。また、BELLOF や PIAA のバーナーは
高色温度でも赤い色の成分をわずかなりとも感じるのだが、HID屋はソレがない。
緑色と黄色、青色の3つを混ぜて作ったような色(って、黄色には赤色が入って
いるけど、赤色が緑色ですっかり掻き消されているという表現をしたい気分)。

一旦帰宅し、作戦を練り直す。安いハロゲンバルブって、どこかに売ってないか。
しばらく考えると、解答が脳裏に閃く。ヤマダ電機だ。あの家電量販屋には、
なぜかカー用品コーナーが併設されている。きっと、私の期待に応えてくれる
ユニークなアイテムがあるに違いない。というわけで、エンヂンを再び始動し、
近傍のヤマダ電機へ向かう。日曜の昼下がりのため、駐車場は混雑していたが
こういう駐車場には必ず用意されている「軽自動車専用スペース」が威力を発揮。
ミニバンでやってくる親子連れが右往左往する姿を尻目に、待ち時間なく駐車。



カー用品売り場へ移動。父の日ということで、他の場所はかなり混雑しているが
この売り場はガラガラだ。きょうび、クルマに入れあげている父親なんてものは
居ないってことなんだろうな。憧れの対象だったんだけどな、ワシらの時代は。

軽い感傷にふけりつつ、売り場をざーっと眺める・・・すると、あったあった。
「株式会社ワイド クリアトレーサー ハロゲンバルブ(H1)」という、すっかり
真っ青にペインティングされた DQN 度全開の H1 ハロゲンバルブが。値段はというと
たったの \700.- だ。まっとうなメーカー品と比べてわずか 1/7 程度の投資で済む。
耐久性とか、そんなものはどうだっていい。Hi ビームの使用時間は短いからね。

ポジション球も合わせなければならない。これまた、色合いの近いものを購入。
これはブランドもの(PIAA H284)しかなく、\1k を請求された。ちょっと高い。

交換。さて、色はどうなったかといえば・・・やっぱ、HID は絶対的に青い。
かなりがんばったけど、ハロゲン側の赤い色の成分が違和感を作り出す(涙)
まぁ、高い値段のバルブを買わなかったのは正解だ。そう差があると思えないし。

念のため、G'zox ナノハードクリアでの着色は光の色に影響しているのか確認。
片側の Hi ビームのバルブを外し、ワニ口クリップで仮配線を作って点灯する。
灯体の中にあるバルブと外にあるバルブで色に差があるか、比較してみる。だが
やはり、目視で確認できる範囲では、どちらもまったく同じ色。そりゃそうか。
ナノハードクリア程度の薄さで、灯火の色が変わるほど染まることもないか。



うまくいなかったので不貞寝してみたりすると、いつのまにか夜になっていた。
そういえば今日は天候が良かったなぁ。晴れの夜での明るさを確認してみたくなり
ちょこっと外出してみる。きっと、良い戦果が期待できるはずだ。頼むぞ HID。

・・・少し走行してみた結果としては「うわっ!なんだこれ!強烈に明るい!」
だった。昨日の暗さ(というと大袈裟だが)はまったく影を潜め、視界の下半分が
かなり強い光で満遍なく照らされていた。Hi ビームを着色球に交換したせいか、
こうなると、Hi ビームの暗さがいっそう引き立つことになった(笑)。やっぱり
Lo ではカットラインから上がまったく照射されないため、そこを補うために
Hi を適宜使うことになるわけだが、正直それ以外に使い道は無くなった。
よく言われる「昼間のような明るさ」だなんてウソだろ、、と思っていたが
たしかにウソもあるとはいえ、さほど誇張でもないということがわかる。

なお、こんなにクソ明るいライトだが、プロジェクターユニットとの相性は
やはり良いようで、対向車を明るく照らすことはなく、当然のようにパッシングを
受けることもなく。グレアがまったくないというとこれもウソになるが、対向車に
迷惑になる極端なグレアは発生していないと考えても良いんじゃなかろうか。

ぐるりと近所を回って帰宅。基本的に褒めるところの多い HID 化だが、昨日も
書いていたように、あまりにも照射光が青いことについてだけは本当に困る。
純正の窓ガラスが元々から薄青いのも、そう見える理由の1つなのだろう。
打てる手は少ない。バーナー交換に至る前に決着できるといいのだが。



なお、エキマニへの差込量を減らしてから、直ったように見えた排気温度計だが、
さきほどの走行中に、表示のバタツキが再発。現象はまったく同じ。断線っぽい。
センサーが死んでいる、と見るのが正解だろうな。もういいや。このままで。


6/19

あまりにも色が合わないので、バーナーに問題がないかどうか確認する。

バーナーを灯体から外し、単体で点灯させてみる。あれ?ちゃんと、白いぞ
灯体に装着すると水色なのに、単体にすると急に赤さの混じった光を放ちはじめ
やがった。ってことは、バーナーには問題は無い。カプの灯体に問題ありってか。
つまり、バーナーが放つ光のうち、黄〜赤成分を上手く利用できてないのだ。

というワケで、外したバーナーの台座の上下に作ってある切り欠きを、
小さなヤスリで広げ、180度回転させた位置、つまり天地を逆にして装着する。

HID バーナーの脇には、セラミックチューブが立てられている。先端から座金に
配線を戻すために必要なものなのだが、どうもこれが発色に対して何かの影響を
与えている場合があるらしい。プロジェクターランプは、カットラインを出すため
灯体内にカットラインの形をした遮蔽板が立てられている。この板とセラミック
チューブの位置関係によっては、発光色が変になる可能性があると考えた。



実施したところ、とても不思議な現象が起きた。それまで、あれほどに青く
光っていたバーナーが不思議なことに黄色くなり、能書きの 4300K 付近へと
いくらか近づいたのだった。おぉ。これでようやくマトモな色になったデナイノ!
でも、その副作用かどうかはわからないが、カットラインの上に緑色のグレアが
若干発生するようになった。これはこれでまた、気にならないではない。。。

両方とも反転する。運転席側はまだ少し青いが、助手席側は明らかに白くなる。
よしよし。あとは、運転席側のほうを更に調整するかどうか、ってトコロかなぁ。

というわけで、灯体になんらかのクセがあるらしい、というところまでは判った。
微妙なグレア光などの問題はまだ解決していないが、少しは進展した、かな。


6/22

その後、2晩ほど帰宅後に十数分点灯させてみる。車外から見る光の色は、ほぼ
白で安定している。やっぱり、天地逆が効いたのだろうか。点灯してから色が安定
するまでの時間のバラツキが左右で大きい(10秒〜15秒ぐらい?)のは気になるが
こればっかりは、しょうがない。最終的に色が落ち着くのならばヨシとするか。

ただ、ここまでは割と良かったのだが、1つだけ、大変に困った問題が発生した。
車外から見ると白いのに、車内から見ると青いという問題。18日の日記でも
少し書いていたことだが、光の色自体が白くなってくるにつれて、この問題が
より明確に現れてくるようになった。惜しい。ものすごく惜しい状態である。

どうにかして、あと少しの「青さ」を取り除くことはできないのだろうか・・・


6/24

いやぁ、じめじめした色の天気予報とは違って、今日はいい天気ですなぁ。
これではまるで、ちょっとドライブするしかないみたいではないですか。

ということで、ぶっちゃけ久々に、ちょいとドライブに出かけることにした。
目的地は、とりあえず温泉として・・・そうさな、たまには朽木の「てんくう」
行ってみることにしようか。随分と長いこと、顔をだしていないしなぁ。たまには
朽木村のチーズケーキも食べたいしな。あそこのケーキ、好きなんだよな。



というわけで、昼前に起床(またか)。昼飯を食ったら、ドライブに出かける。
エンジンを始動。始動後しばらくの間、どうも排気漏れのような音がピスピスと
エンジンの EX 側カムハウジング付近から聞こえてくる。もっとも、この辺りは
構造物が入り組んでおり、どこから音が鳴っているかはちょっと断言しづらい。
排気が漏れるところ(=接合部)なんて、数えるのも面倒なぐらいあるわけだし。
まぁ、致命傷でなければ、トラブルもまた、思い出を刻んでいく小傷になるさ。

1分ほど暖機し、エンジンの興奮が少しばかり落ち着いたら、いざ出発進行。
ゆったりとしたペースで R1 を走り、高速道路の I.C. の先で R161 分岐に入る。
確かここは、R161 の南側端点に当たるはず。ここから敦賀までが繋がっている。
そう思うだけで感慨深くなり、そして旅情に駆られてしまうのが旅人ってもんよ。



分岐を進み、相変わらず交通量の多い長等トンネルへ突入。ライトを点灯する。
さすがに、このぐらいメジャーなトンネルともなると、内部照明の輝度が高く、
HID も余り効果がない・・・と思いきや、そうでもない。特に HID は、横方向の
壁面に対する照度が極めて高い(カプのヘッドライトの配光の特性だろうけど)
ため、左側面が非常に明るい。それって何か意味があるのか、と突っ込まれると
HID に交換したことに対する自己満足を満たすことができる、と答えるしかないが。

R161 をそのまま北上し、湖西道路に入る。無料化したためペースは落ちているが
それでも信号での臨時渋滞などがないだけ、R161 を北上するよりはずっとマシ・・・
あれ?数百mほどは順調に進んだものの、湖西線坂本駅の横まで到達しないうちに
突然流れが遅くなり、やがて完全な停滞になってしまった。前のほうを見てみれば
この先に見える小高くなる部分の、さらに先のほうまで、キラキラ光る車列が
無情にも続いている。なんだこりゃ。昼の湖西道路はこんなに酷いのか。

のろのろと動く蟲の列にうんざりしつつ、巻き込まれて北を目指す。一体どこまで
この渋滞は続くのか。このまま志賀の終点まで渋滞なんじゃなかろうか。あらゆる
最悪の不安を想定して楽しんでいると、やがて人の楽しみを奪うかのように、
あるポイントをきっかけにして渋滞は解消した。それは何かと言うならば、
路肩のない場所で停止していたミニバンだった。故障車かといえば
そうでもない。三角停止板を置いていないからね。助手席付近では、
女性がウロウロ出たり入ったりしている。・・・ひとつだけ言っておこう。

あと 200mも走れば、非常停止帯があるんだけど?

どんな事情かは知らんが、あと 200mを頑張れないようなトラブルが
起きたとは思えない。すぐさまその女性を格納し、あと 200m走ってくれ。



思わぬトラブルがあったが、それ以外には特にトラブルもなし。ほどなく
チェックポイントの真野 I.C. に到着する。緩やかに I.C. を下り、R477を左折。
途中越に向かって疾走する。街を離れるにつれ、空気が少しずつ冷ややかに
なっていく。それまで ON にしていたエアコンを切り、暴れ馬を少し開放する。

R367 に合流。ここから先は楽しいワィンディング〜、と期待しつつ先へ進むが
四連ヘアピンに入った直後に、のろのろと前を走るクルマに追い付いてしまう。
いつものように追い越し・・・と思ったが、前を見るとまた、彼方のアウトレンジから
延々と続く大名行列があった。実効速度は 20km/h 以下。花魁道中も驚きの速度。
しばらくの間は我慢して牛後をついていった私だったが、花折トンネルを抜けて
少し行ったあたりで、ついに「コンナモン、ヤッテラレルケー!」と噴火。即座に
目についた待避所に駆け込み、大名行列に点にされてやる。あーすっきりした。



・・・しばらくぼんやりしていると、ふたたび鯖街道らしい静寂がやってくる。

さて。これからどうしよう。このままずっと走っても、またあの大名に追い付いて
同じことを繰り返すだけだ。なれば、ちょっとコースを変更して回避・・・と言えども
このルートの先で迂回路に使えるルートと言えば・・・うーん・・・あ。あ!あ!!

ふと、あることを思い出し、ナビの画面の縮尺を大きくして俯瞰。この先に、
前から興味のあるルートが存在したんだった。それは、これ。



全長 40km の、林道を基本とした長大な迂回路。これで迂回できる距離は
せいぜい 10km もない。何の価値もないのだが、何の価値もないから価値がある。

しばらくゆるゆると走行し、開始ポイントに到達。橋で始まるというあたり、
雰囲気満点(?)。ゆっくりと橋を渡り、1車線幅(!)の道路を延々と走る。
間の悪いことに、ちょうど大型ダンプカーが2台、前を走っていたのだが、
その幅がちょうど道路の幅一杯だった。だから1車線幅(笑)それにしても
こんなに見通しの悪いところをよく通る・・・うまいね職業ドライバーは。

やがて、どうしようもないほど狭くくねった区間を抜けると、少しだけ広い区間へ。
ここでダンプを追い越し、分岐に到着。ちゃんとした道路案内の看板が出ている。
しかし、GPS による現在地の正確な認識が無いと「本当にここか?」と不安になる
ことは相違ない。とても素っ気ない分岐だからだ。優秀なコドラたるナビのお陰で
迷わず右折を実施。もう、こんな分岐を何回繰り返したことか。モトは取れた。

分岐後、道路の幅は再び狭くなり、部分的に離合可能なポイントを残す1車線幅の
ステキな道路と化す。道路の脇には青々とした樹木が生い茂り、山肌が遠慮無く
迫りくる。カーブの見通しはまるで無く、注意力と勘と運と経験が頼りとなる。
こんなところでお調子者がノリノリ走行したら、あっという間に大事故だ。

Hi ビームを巧みに使いつつ、可能な限りの安全策を講じて先へ先へと進む。
実際、しばらくの間は時折、対向車が現れる。こんな道路なのに・・・と思うが
ときどき現れる渓流釣りか何かの看板を見て、あぁ、なるほど、と理解する。
釣りラーは朝早くに出かけ、昼過ぎにはもう帰路につく。たぶん、その車だ。
当然ながら釣りラーなので、やってくるのは四駆とかステーションワゴンとか、
そういうちょっと大きめの車両ばかり。勇気あるなぁと思いつつ、僅かに膨らむ
離合場所を見つけてはやり過ごす。ジムニーばっかり来たら楽なんだけど。

しばらく進むと、やがて看板も現れなくなり、かわりに山間の小さな田園が
顔を出しはじめる。こんなところで農業だ。落武者の末裔とかじゃなかろうか。
歴史のことは詳しくないが、いろいろと想像力を掻き立てられる。そんなことを
考えつつ、見通しが良くなるにつれて徐々にペースアップ。遅れを取り戻す。

ますます山奥へと入っていく道路。ナビの画面に現れるのは、緑色の線一本。
その上を、こまごまと方向を変えながら、寸分の狂いなくトレースしていく自車両。
さながら、天から垂れ下がる蜘蛛の糸を必死でよじ登っているかのようである。

ナビの画面は(時折現れる急カーブ以外は)退屈なものだが、周囲の景色は
意外なぐらいにバリエーションが豊か。田圃が現れ、次に集落が現れ、橋が現れ、
そしてスパースな森が現れ。それはまるでよくできた車ゲーの背景のように、
私の目を楽しませてくれる。また、道路自体もそれに呼応するかのように、
時に波打ってみたり、小さなカーブが連続してみたり、ペアピンが現れたり。
この辺りに住まって苦労している人には申し訳ないが、とてつもなく面白い。

やがて、北西目指して登り続けてきた道路の、最奥地点に到達。ナビの画面では
ここで素っ気なく方向を変え、東方向に戻っていくだけとなっているが、実際は
この先にもまだ、道路がある。ト字路が2つほど待ち構えている。だが、いずれも
さほど走らないうちに行き止まりとなる。特に、片方は京都大学の研究林となる
芦生の原生林方面。樹齢数千年を数える古代杉が存在する、という話も聞く。
わざわざ屋久島にいかなくても、こんな近くに、自然の遺産は残っているのだ。
この世に生を受けてから僅か三十年余りの小童にとってはあまりにも神々しく、
迂濶に近づいて眠りを妨げることも躊躇われる。当初の予定通り、東に転進。



その後、道路はしばらくの間、山岳路となる。きついヘアピンと登り下りで
構成された快走路。もちろん 1〜1.5車線幅しかないけれど、きわめて快適。
ひたすらにスパースな森が続き、カーブの方向によっては完全に視界はクリア。
気分はまさにラリースト。って、ラリーのことは実際よく知らないけどサ(汗)。

それにしてもなんというのかな、こういう荒々しい山岳路の下りヘアピンで
イン側がスパースな森になっていて視界がクリアな場合、イン側ギリギリを掠めて
小さく曲がるときの・・・あぁ、こう、なんというか。イン側がすぽっと落ち込んで
曲がるような、あの独特の感覚。これがもう、病みつき級に気持ちいい。
自分の前世はきっと野生動物か何かだったんじゃなかろうかと思う。

だが、そんな気持ち良さを感じるのも十数分の間。いくら曲がってみても
まったく終わる気配のない道路に、やがて疲れを覚え始める。なんて長いんだ。
普通、こんな道路は20分も走れば終わりになるのだが、30分経っても終わらない。
がんばってペースを維持して走り続け、やがて R367 へと戻ってきた時には、
1時間ほどの時間が過ぎ去っていた。はぅ。後半がかなりしんどかったナァ。



R367 に戻り、「てんくう」に到着。林道区間でずっと点灯しっぱなしだった
HID を点検。結構激しい(特に縦方向の)Gに晒されていたわけだが、左右で
色や光量が変わっていることはなく、まったく安定したガンダムホワイト色の
光を放っていた。バーナーは頑丈だな。ボンネットを開け、熱抜き穴脇にある
バラストの温度を手で触って確認。エンジンルーム内よりも若干温度が低い。
それなりに付近を走行風が通過し、冷却されているという証拠だろう。渋滞の多い
市街地だと熱溜まりができているかもしれないが、走っている限りは問題なし。

・・・そしてようやく「てんくう」へ。家族連れを含む多数の客で賑わっていたが、
温泉施設そのものはかなり空いていた。浴場内施設の充実度合いは、相変わらず。
ゆったりとした気分で居られる、たいへんに良い日帰り温泉施設であることよ。

打たせ湯でじっくりと凝りを解していると、1時間が経過。おお、時を忘れそう。
帰りしなに、チーズケーキとシュークリームを家族の人数分購入。まったく、
よく気が付く家来だわ、ジュン。それは、明日午後の茶会に出して頂戴。



出発。今度こそはマターリと、鯖街道をまっすぐ下っていく。法面の崩壊現場を
見ておきたかったってこともある。何処が崩壊したのか・・・と思いつつ進むと
それは直ぐに現われた。「てんくう」から南下してすぐのところで、鋼鉄製の
臨時橋(といっても立派なものだが)を渡り、対岸へと降りる。対岸には、
けっこう立派な道路が作られていた。そこから、崩壊現場が真横に見える。

走行中だったので写真は控えるが、たしかに凄まじい崩壊が発生していた。
法面を形成する崖の、かなり上の方から崩れてきた大量の土砂によって
道路は塞がる・・・どころか、部分的に埋もれきって跡形もなくなっていた。
さらに、道路を埋め尽した土砂はそのまま河原まで流れ込み、新しい山肌を
作っていた。・・・素人考えかもしれないけど、もうこれ、たぶん、元通りに
直せないんじゃないかな・・・これはあまりにも、崩壊の規模がでか過ぎる。
上の方までしっかりと崩壊対策をしなければ、また崩壊するのは目に見えている。
もっとも、宇宙怪獣に追い詰められた人類は木星を縮退させた規模の重力爆弾を
作る能力だってあるわけだから、その気になれば直せるのかもしれないが。



順調に南下を続け、途中トンネルの手前まで来たところで R477 へ曲がり、
湖西道路へ向かう。途中の GS に目を走らせるが、この辺りの価格は山科と同じ。
志賀でも、湖東か大津辺りでないと、安くないようだ。競争原理の威力だな。

湖西道路に入り、南下。途中、亜鉛どぶ付けメッキの青銀色も眩しい鉄柱が
増設されており、そこには光ビーコンが据え付けられていた。通過中、ピコッと
軽快な割り込み音とともに、表示されるレベル2情報・・・だが、その大半は
交通情報がないことを示す灰色。湖西の ITS 化は、まだまだ先のことだ。

んで、知りたかった R161 終端付近の渋滞情報だったが、そんなことを考える
までもなく、デフォルトでいつものように渋滞。なんでここ、渋滞するのかねぇ。
少なくとも1つだけ確実に言えることは、合流下手が多いからだと思う。

ナンバーを見ていると、一定の傾向がある。"京都" は無理矢理に割り込み、
必死に割り込ませない。"滋賀" は考えずに割り込み、割り込ませることも考えない。
悪意のあるなしの差レベル。一方、"大阪" は、意思のやり取りがちゃんと存在する。
微妙な動きの差だけど、入れるか入れないか、入るか入らないかのルールがあり
そのルールに従って行動していることがはっきりと分かる。やりやすいな。

みんながちゃんと他車を意識していたら、事故なんて起きないんだろうな。
そんなことを考えつつ、結局一番安いいつもの GS にて給油して帰宅。



エンジン回りをざっと点検ついでに、なんとなくバッテリーの電圧を測ってみる。
エンジン始動後、負荷を可能な限り切って 14.2V、Lo ビーム ON 後定常で 14.0V、
Hi ビーム ON で 13.2V。Hi と Lo での電圧ドロップ量の差(0.2V vs 0.8V)が
HID とハロゲンの消費電力の差を物語っているが、それはさておき、バッテリー
端子での計測でこれは、ちょっと電圧が低すぎないかい?と思ったり。エンジンを
停止してしばらく負荷を掛けたあとの電圧は、11V 台。異常な値ではないので
バッテリーおよび充電系統には、特に問題はなさそうに見えるのだけども。
・・・そう思って、昔の記録を辿ってみる。つけておいて良かったカプ日記。
曰く、始動中で 14.0V ってこともあったらしい。それからトラブルが起きた
という記録もないので、まぁ、悪い電圧ではないのかなぁ。そう思うことにする。



夜になり、もはや定例となった高速周回に出かける。エンジンを始動し、ヘッド
ライト点灯。闇を切り裂く希望の光は、やっぱり青い・・・そう。主観的に青い。
上下を反転して確実に黄色さが増したはずなのに、それでもまだ青さを感じる。
この病的な青色の HID と、他車純正の健康的で艶やかな色の HID とを比べると
本当に物悲しさすら覚えてしまう。なんであっちの HID はあんなに綺麗なんだ?

ぐるりと回り、草津 P.A. へ。周回で、Hi ビームの光軸がとんでもない方向を
向いていたような気がしたので、Lo の配線を外し、Hi だけ照らして光軸確認。
左側の光軸が、車の手前 10m を照らしていた(汗)そりゃ暗さも感じるはずだ。
高さ方向をメインに、ぐりぐりと光軸調整ネジを回して適切な位置に合わせる。
改めて見れば、Lo の光軸もかなり低くなっていたので、これも適当に合わせる。
期待を込めつつ、車外から改めて、ヘッドライトが放つ光の色を確認する。

(写真を入れようと思いましたが、どうやっても元の色を再現できませんでした orz)

・・・やっぱ、なーんか青いなぁ。P.A. の照明灯にくっついている放電灯より
白に近そうだとはいえ、おかしな色合いには違いない。なんとかならないか。



帰路、洒落ならんほど速い vitz を追いかけて帰宅。はっきり言って上手い。
最小限のブレーキングで、ヒラヒラとカーブを走り抜けていく。フラツキもない。
追い掛けてみるが、正直、私の方がもう一杯一杯な速度域だったので、深追い
することは叶わなかった。あれはなんだ、何か派手にペイントされていたようだが、
本職だったのだろうか?または、仕事帰りのどこかの営業車か?(笑)久々に、
本気で上手い人を見たような気がする。ちょっと感動ッス(厨房か俺は)

なお、その追い掛け行動中のことであるが、フルブーストをしっかりかけて
走ってる状態だと、ブローオフからの排気音が、聞き慣れない妙な音になった。
「パシュ!」でも「ピシュ!」でもなく、「ピャ!」に悲鳴を加えたものに近い。
もうっ限界っ!って感じが伝わってくる。純正ブローオフの限界って、幾つ?



京都東 I.C. で ETC ゲートを通過。通過直前に、公団・・・じゃない、NEXCO の
作業員が、こちらも見ずにレーンの中を普通に横切った。これからまさに車が
通過しようとする、そのレーンでだ。
・・・おまいら、いったい何回、同じ事故を
起こしたら気が済むのよ。渡る前にこっちを見て確認している、とか言うかも
しれないが、運転手に対して与える不信感は絶対に拭えない。実際、万が一
そのおっさんが引き返してこないとも限らないので、十分な減速、ハイビーム、
それに加えてクラクション鳴らしっぱなしで通過する。嫌がらせみたいな行為は
やりたくないのだけど、そうしないと互いの安全を守れないのならばそうする。


6/25

本日は、昨日とはうって変わって朝から悪天候。
最近の週末は、こういうパターンが多いな。って、そりゃそうか。
梅雨だから、悪天候じゃない週末のほうが、本来ならばおかしいのだ。



昼間の光の中で、プロジェクターユニットをしげしげと外から観察する。
よーく見ると、運転席側プロジェクターレンズだけが妙に白く曇っていることに
気づく。目を近づけてよく観察し、ようやくその正体に気づく。微細なガラス粉。
プロジェクターレンズの内側を、小さな粉が薄く覆っている。それが光を乱反射し
鮮度が落ち始めた鯖の目のような状態になっていた。むわー。なんだこれは・・・

と、頭を掻き毟ることでもない。7年前に峠で起こした自損事故で、山壁にしこたま
ぶつけた助手席とまったく反対側の運転席側のヘッドライト内のバルブが破損し
ヘッドライトユニット内にその破片が振り撒かれたことがあった。残念ながら
破片のうち細かいものは回収することができず、今に至るまでユニット内を
さ迷うスペースデブリ状態になっている。そのうち、特に細かいものが
バルブ直前にあったレンズにびっしりと付着してしまったというワケだ。

本質的には分解清掃するしかないのだが、気づいた以上、放置も気が引ける。
というわけで、バーナーを外し、その穴からプロジェクターユニット内のレンズに
向けてエアブロー。完全に美しく、というわけにはいかないが、少なくとも
「薄曇り」が「晴れ」になった程度の変化はあったようだ。試しに、バーナーを
装着して確認してみる。それまでに、レンズ手前でパァッと拡散していた光が、
ある程度の透明感を残したまま出てくるようになった。うむ、とりあえず効果あり。



その後、HID の光の色について、さらに実験を進める。先日、180度回転させて
少しは青さが軽減した HID屋 4300K だが、さらに 180度回転させて元に戻したら
青さが戻るのかどうか。現時点での推測どおりならば、当然そうなるはずだが

さらに黄色味が増えて、薄いイエローバルブみたいになった

という結果を見て、正直困惑してしまった。なんじゃこりゃ?もっと黄色い?

ひっくり返すと色が変化する、ということ自体には疑う余地はないのだが、
その結果の法則性がまったく理解できない。セラミックチューブの位置によって
色が変わるということではない、と考えるしかないのだが、事実は変わらない。

この日記を読んだあなた。どうか、私の代わりに真相を暴いてください。



自宅のガレージ(弱い傾斜あり)で、簡易に光軸調整を行う。まずは、ヘッドライト
表面にある "○" 印の高さと間隔を測定する。現状のフロント車高だと、Lo 側高さは
525mm、Hi 側高さは 510mm。Hi 間の間隔 810mm。このデータを記録しておき、
適当な距離に置いた白いダンボール板をライトで照射しつつ、光軸を測定。

とりあえず目分量で調整していた光軸だったが、2m 先で Hi 側高さが 10mm 上向き、
幅が 20mm ほど広がるという結果になっていた。一方、Lo側のカットライン位置は
20mm 下がりで、ぴったり。目分量で合わせた割には、結構合っていたみたいだ。
Hi 側を微調整。Hi ビームの幅については、運転席側を左にずらして対処する。



夜になり、さらに光軸を調整するため、近所のホームセンター 2F 駐車場の壁際に
出かける。平坦地で測ってみるとわかったのだが、助手席側 Lo の光軸が低かった。
また、Hi ビームの光軸もかなり低くなっていた。やはり傾斜地で計ってはダメだな。
ぱらぱら降り続ける雨の中で、巻き尺片手に位置を測定しながら光軸を合わせる。
こんどこそ、これで完璧に違いない(ここで調整して車検に通っている実績あり)

きっちり調整したら、近所をぐるっと一回りして確認。Lo ビームに照らされる
路面の明るさがちょっと暗い。あれ?何かおかしくなってる?疑問に思いつつ
遠くを見ると、今度はまた、すごく遠くまでうっすらと光が届いている(汗)
5〜600m ぐらい先で正対する反射鏡が、薄く光っている。うひゃー。

光軸が高すぎたか?と思い、カットラインを確認。だが、高さはさきほど調整した
とおり、3m 先で 30mm 下がり。整備書に記載されている基準通りで間違いない。
グレアか?とも思ったが、そんなに遠くまで届くグレアだったら、今頃はきっと
対向車からクラクションなりパッシングなりの雨霰を浴びているはずだ。

結論は「濡れた路面に浅い角度で進入した光が反射して遠くに届いた」
だと思うが、それにしても、路面での反射光ごときがそこまで遠くに届くとは。
火力が違い過ぎる・・・。それなのに、近傍の明るさが強烈に増えた感じはしない、
ってことは、つまりそれだけ大量の光を広い領域に届けている、ということか。

確かに、視野の一部近傍だけが集中的に明るいという状態は、ナイトドライブに
おいて決して誉められたものではない。だが、近傍が必要以上に暗いという状態は
それはそれで不安な状態であるわけだし、それに、あまり遠くへと光を投げすぎると
いくら上方向のグレアが押えられているとしても、迷惑な光へ変わる可能性もある。

うーむ。結局、もうちょっと光軸を低くして、光を手前に集めて近傍の明るさを
上げたほうがいいのだろうか。むう。カット&トライのしどころである。


6/28

フーッ。なんだかシゴトがすごーく忙しいネー(レミィ調)

と、ぼーっとした頭を切り替えることなく、そのまま帰宅したのがまずかった。
大変に重要な個人情報(つまりは、この日記の元ファイル)を記録した媒体を
うっかり会社の共用スペースに置いてきたことを、帰宅後に思い出す。

いやもうコンプライアンスとか情報漏洩とかそんなレベルの話とは違うのだが、
あの媒体から情報が1bitでも漏れることは許されない。そんなことになったら
本性がバレて明日から恥ずかしくって会社に行けなくなっちゃう、という
ある意味それならそれで幸せな人生を送れるかもなぁと思える
そんなレベルの危機が、今そこに押し寄せてきた。



帰宅後 15秒ほど考え、決断。とりあえず、取りに戻ろう。

一休みしてから、カプのエンジンを始動。今しがた別れを告げたばかりの会社に
峠を経由して引き返す。おぉ、そういえば、ライトを HID に交換してから始めて通る
夜の峠道だ。どのぐらい使えるものか?と、期待半分冷やかし半分だったのだが
とりあえず分かったことは、もう、シャレにならんぐらい明るいということだった。

市街地だと「ハロゲンと同じやんか?」と思ってしまう HID だが、峠のように
切り立った崖やガードレールが近くまで迫っているような場面だと、横方向に
広く強く拡散された HID の光がよく垂直の法面を照らすため、まるで
10歳若返ったかのように視界が広がるのだった。

プロジェクターランプと組み合わせた HID というものは、実に面白い。
先日分にも書いたように、ハイワッテージハロゲンのように「明るいところが
より明るく」っていう状態とは少し違う。明るいところはあまり変わった感じは
しないが、一方、薄暗かったところへは、わりと強い光が届くようになる。

だから、開けた地形よりも、鉛直面が多く、反射の多い空間で構成される場面で
威力を発揮。例えば、狭い峠の左カーブなどは、カーブの奥の先のほうの壁まで
しっかりと光が届いてくれる。配光の形状でいえば、一番妥協なく光を注いでいる
部分だ。ドライビングランプなんてまるで不要と思えるぐらいに明るい。

いや、これはちょっと感動した。はじめて、本気で
「ちょwww HID ってすごくね?」と思った吉宗であった。