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Cappuccino 日記(2007/2)

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2/2

相変わらず忙しいが、忙殺されて文化を失うことは最も恐れるべきことだ。

そんな状態だからこそ、部屋の中に何気なく置いてある作りかけガジェットを見て
無抵抗に魂を奪われ、何時間も夢見心地で現実逃避の妄想に耽ってしまうのだ。
プロトカルチャーの遺跡に触れることは破滅を意味すると言ったのは誰だったか。



というわけで、カジェットは中途半端に改造した C456i。前回の取り付け位置だと
車検シールが邪魔をしているのか何なのか、ちょっとばかし失探率が高いのだ。
なんとかして改善できないかと思い、アンテナ位置を微妙に修正してみる。

アンテナ位置の修正先だが、およそ 5cm ほど助手席側。アンテナから見ると、
頭に丸々かぶっていたシールの外に移動し、助手席側に僅かなりとも天空の視野が
開けることになる。これで変化があるかどうかを見れば、原因は切り分けられる。

基本的には、先日作成したステーにアンテナを貼り付ける位置をずらすだけだが
それに伴い、いままで作成した同軸ケーブルの長さが足りなくなる。面倒だが、
ケーブルと UM-QJ コネクターを取り外し、もう少し長くした同軸ケーブルを接続。

機械的に強度の低い UM-QJ コネクターは、同軸ケーブルを外すときに若干、いや
かなり変形し、再利用は1回だけよマイケル、ってな状態になってしまった。
まぁ、本来ならば低強度のカシメで済ませるべき外皮接続を、いろいろ失敗して
スズメッキ線ぐるぐる巻きのハンダ付けので行ってしまったのが原因ではある。
熱を加えてハンダを溶かしながらぐいぐい引っ張らないと同軸ケーブルが
外れなかったわけなのだが、そんな行為はまったく厳禁であった。

さらに、アンテナ基板に同軸ケーブルを接続する際、どうにも形状的に厄介者に
なっていた基板側コネクターを無理やりにもぎ取る。中途半端にこんなものが
残っていたら、妙なスタブか何かのような働きをしないとも限らない。なにせ
ギガオーダーの高周波回路だ。躊躇いは命取り。不要な部分はばっさり落とす。
もぎ取ったコネクターの下から現れたパターンを利用し、同軸を直接ハンダ付け。
もう、修理とかメーカー保証とかへったくれとか何もなし。パッションで工作。



ケーブルの加工を終えたら、熱収縮チューブで適当にそれっぽくまとめ、完成。
これで少しでも改良されていればよいのだが。ってか改良されていてくれ。


2/3

改良した C456i を元のように設置し、試走。失探が頻繁に再現していた、空が
あまり開けていない市街地を選んで走るが、以前ならば失探していたような場所で
結構粘るようになる。実際、失探したのは西大路五条を上った付近の一箇所だけ。
うむ、これならずっとマトモだ。あとは、鳴りまくるステルス警告さえ・・・

STRAIGHT に立ち寄る。在庫切れになってしまった熱収縮チューブを補充するため。
寺町で買える熱収縮チューブは表面に艶があるが、ここで買えるモノは艶がない。
なんとなく、こっちのほうが玄人用っぽく(?)感じたので、ここで補充だ。
(実際、こちらでのほうが皮膜強度が高く、クルマに使うには都合がいい)

ありがたいことに、そう思う人は他にもたくさんいるようで、熱収縮チューブの
取り扱い品目はぐっと増えていた。ちょっと大き目の袋の中に、大量のチューブが
短く切り揃えて詰めてある商品があった。だが本当に大量すぎて、一袋買ったらば
おそらく老衰で死ぬ頃になっても使い切れなくて遺産になり、親族一同巻き込んだ
遺産分割騒ぎが発生し、それを題材に伊丹十三監督が映画を作ってしまうことが
容易に妄想できてしまった。いや最後のはもう無理か。兎も角、余るのは困るので
従来から売られていた、多品種少量詰めの小分け袋のほうを購入する。そうさ、
自分の背丈にあった倹しい生き方が良い。無理な背伸びをすると全てが狂う。
晴れの日は日の出とともに起きて畑を耕し、雨の日は軒の下で静かに本を読む。
春と秋は山里に出かけて自然を感じ、盆と正月は聖地に出かけて本を売る。

さらに店内を物色すると、8.3mm のドリル刃を発見。450円。おお、これはだいたい
1/8PT のタップを切るときの指定下穴サイズに近い。安い。必要なときは此処で。

STRAIGHT を出て八条アヤハに立ち寄り、安売オイルを物色しつつウォッシャ液等を
購入して帰宅。オイルは Castrol の 0W-40 が \4k/4L で売られていた。最近、
0W-40 は暖機運転が短くてもオイルが早く回るし、暖機後から全開に至るまで
全域でフィーリングが良くていいなぁと思っているので、魂を引かれる。

だが、5W-40 の SUMIX GX-100(\2.5k/4L)も、値段の安さで心を惹かれる。
3缶買うと 1年持つから、前者だと \12k/年、後者だと \7.5k/年。
その差は \4.5k/年。毎年 JAF の会費分ぐらいが浮く計算だ。
その値段差だけの価値は、0W- と 5W- の差にありやなしや。



帰宅後、買ってきたばかりの洗剤を使って久々に洗車。ついでに、例のワイパーの
アタリを調整する(ブレードを外して手でひん曲げて R を微調整する)が、どうも
いくら曲げなおしてみても、ぴったりとガラス面にブレードが全線密着しない。
軽く当ててみると僅かに浮いているところがあり、その部分を起点とした大規模な
拭き残しが出てしまう。しかも、かならず戻りのときだけ、拭き残しが出る。
あぁ、最悪だ。行きで拭き残しが出るのであれば、まだ目を瞑れるのだが。

小一時間ほど微妙な調整を繰り返すが、最後は根気負け。こんな微調整をしないと
うまく全面拭き取りが出来ないってことは、実用上、ものすっげー問題がある。
曲げるまえから中央部に拭き残しは出ていたから、どっちにしてもダメだった。
ぶっちゃけ、カプのガラスには適合しないね>BOSCH AERO TWIN MULTI。
とりあえず、ある程度まで調整したところで妥協。経過を見よう。。。



洗車を終えたら、ガラス表面をキイロビンで磨いてからガラコを塗りこむ。
ちなみに、ガラコってフッ素系だと思い込んでいたのだが、よく見たら、普通のは
シリコーン系なんだね。うう。まぁ、頻繁な塗りこみで耐久性をカバーするか。

洗車後、親戚宅へ出向き、新しく購入したというノート PC の無線 LAN を設定。
以前に私が設置した AP の WEP コードを伝えておいたのだが、それを入れても
うまく接続できないらしい。なんでダメよ?と思いながらチェックしているうち、
AP 側で MACアドレス制限をかけていることを思いだした。てへっ@キョン妹

んで、前のノート PC でもネット接続にしか使わない分には何ら問題なかったはず
なのになんで買い換えたのか聞いてみたら、「壊れた」という返事が返ってきた。
なんでも、キュンキュンやらカコンカコンやらいう音が聞こえてきたりとか・・・
あぁ、そりゃ HDD が飛んだな・・・でも、そのノート PC って、一度同じように
HDD が故障し、その後バルクに交換して修理したもののはず。初期装備の
HDD がハズレだったんだなーと思っていたのだが、違った可能性も出てきた。
使い方の問題?でも、落としたり過熱させたりしない限り、そう簡単には・・・

まぁ、初期不良を2回連続して引くこともあるかもな。とりあえずキニシナイ。


2/5

なかなかに忙しく、昨日は半分徹夜で仕事。3時間ぐらいしか寝ていないので
さすがに次の日にフルタイム仕事ってのはキツい。奈須きのこ小説の主人公にも
匹敵するような壊れ具合でなんとかその日の課題を済ませ、早めに帰宅する。



帰宅後、飯を食ってしばらく寝転がり、すっかり牛になってから作業を開始。
同じことを延々と繰り返すのが趣味というわけではないのだが、今日もまた、
レーダー探知機のアンテナ取り付け位置を変更する。失探率を更に下げるべく、
アンテナが空を見上げることができる角度を増やすことを試みる。具体的には、
少しでもフロントガラスの前のほうに移動することで、上ウインドウ枠による
遮蔽部分をなるべく低角度のほうに持っていこうという算段だ。いかほどの
効果があるかはわからないが、わからないことに挑むのがまた、漢の性よ。

ミラーを取り外してステーを組み合わせ、しばらく考える。最適な位置は、
やはりミラーのアーム延長線上の、車検シールの下であろうよ。そこにステーを
伸ばすためには、アーム先端にタップを立ててネジで固定する必要がある。
アームそのものは機械的強度の低下に対して寛容なので、その手でいく。

取り外したアームの先端を鑢がけして平面を出し、ポンチを打って 2.5φの
ドリルで穴を開ける。深さ 10mm ぐらいの非貫通穴を開けたら、仕上げタップまで
使ってギリギリまでネジを掘る。ネジ穴は 3φ。穴が開いたら、0.8mm 厚の
エーモンステーを掘り出してきて、穴あけと曲げ加工。ステーの切断には、
スニップスの万能鋏を使用。ホントに 0.8mm の鉄板が鋏で切れるのか、と思ったが
最初にクィッと刃先が食い込んだら、あとはちょっと分厚いプラスチック板を
切るかのごとく、金属らしいねばりのある抵抗もなくスパッと切断を完了する。
何気なく買った万能鋏だが、パフォーマンスの高さに感動。紙も切れる鋏なのに。

加工を終えたステーをルームミラーに取り付け、塗装してアンテナを装着。
この状態でクルマにミラーを取り付けると、ほぼ予定通り、車検シールの前端と
アンテナの前端がほぼ同じ位置になってくれた。ガラスとのクリアランスは微妙に
存在するが、ステーの曲げ角度を調整すればガラス面にうまく密着するだろう。

これで、上ウインドウ枠とアンテナ間の距離が少しだけ稼げたので、車体頂点から
後ろ方向にかけてガラス越しに直視できる衛星の数が、いくらか増えたはず。





早速、電源を投入して様子を見る。だが、コールドスタートからの測位完了まで
1分少々。・・・感度悪いな。ちょっと嫌な予感。だが、空を見ると曇天だし、
そもそも電波が弱いのかもしれない。そのまま 10分ほど放置して様子を見る。
その間、短時間ではあるが1度だけ失探する。・・・ウケケ。やっぱ失敗か。
電源を一時的に OFF にし、再投入。再探索にも時間がかかる。

気になったので、カーナビを ON にて、衛星の状況を確認。ナビに電源を入れた
直尾には衛星を6個ほど捕捉していたが、そのままじっと見ていると、やがて
捕捉個数は4個程度まで下がったりして、受信状態が不安定であることが判る。
・・・まぁ、しょうがないっちゃあしょうがないのかな。諦めざるを得ないのか。

なお、アンテナの上にかかるシールが受信感度に影響を与えるかどうかが
気になったので、カーナビのアンテナを相手に実験。衛星を 6個捕捉している
状態で、アンテナの上にアルミを蒸着した厚さ1cm の発泡ポリエチレンシートを
被せたり、手の平でアンテナを包み込んだりしてみた、だが、捕捉個数は変わらない。
分厚い良導体の遮蔽部があってもコレなのだから、紙切れ一枚なぞ無駄無駄無駄ッ

・・・まぁ、これも長期間の勝負になりそうだ・・・くそ・・・面白いけど・・・


2/9

やらねばならぬことはいろいろ溜まっている。帰宅後、じわじわと準備。

とりあえず、ずっと調べまくってようやく結論の出た排気温度計の故障を直すため
排気温度計のセンサー部分の見積もりを、ネット通販で依頼。フィッティングも
一緒に頼むと \8k は超えそうな気配だ。まぁ、新品買うことを考えたら・・・。

さらに、エキマニの修繕が完了した時に備え、耐熱布を通販サイトで依頼。
サーモテックの一番安い奴でも十分に耐久性があることは確認済みなので、
その品番をキーにして、あちこち確認。結局、楽天の RS.KONG という店が、送料まで
含めた場合に一番安く入手できるようだったので、そこに発注をかける。よし。

最後に、ROWA BATTERY BANK で、Caplio GX 用のリチウム電池と充電器を注文。
単三電池が使えることがウリの Caplio GX だが、オキシライドはあまり持たないし
ニッケル水素蓄電池は電圧が低すぎてフラッシュのチャージに 10秒ぐらいかかるし
けっこう不便だったりするので、そろそろリチウム電池を使いたいな、でも純正は
めちゃくちゃ高いな、おやこんなところに安価な互換電池が売ってる、となった次第。

で、ROWA で取り扱っている Caplio GX 用のリチウム電池は台湾製のセル。価格は
\850 という超安値ではあるものの、国産セルじゃないということで不安はある。
・・・あるんだけれど、国産セルの選択肢がないのだから仕方が無い。それに、
会社で使っている Latitude D420 のバッテリーは純正が Samsung SDI 製だ。
国産以外はダメ、なんてこと言いたくても言ってられない世の中なのだな。
(そもそも、国産だからって高品質とは限らないのがリチウム電池だが)

というわけで、半分博打気分で購入。寿命が短いぐらいなら全然問題ないさ。



一通り発注をかけ終えたら、レーダー探知機の GPS 受信状態を確認してみる。
今日は曇天+雨という悪コンディションではあるのだけれど、10分ほど確認した
範囲では一度も失探なし。コールドスタート測位だけはちょっと遅いけど、
これは C456i が使っている GPS 受信ユニットの癖みたいな感じだな。


2/10

休日。三連休ということで、久々に、カプチーノを軽く散歩に連れて行く。

目的地は、R422 大石トンネル。滋賀南端に並ぶ小高い山岳地帯の谷間を流れる
信楽川に沿って、南郷から信楽までを最短で結ぶルートとなっているのが R422。
そのルートの中核を成すものとして、最近作られたばかりの中型トンネルだ。

如何せんその成り立ちが成り立ちだけに、R422 の線形は非常に複雑だし、そもそも
路幅自体が狭い。そのわりには交通量が結構多いという困った状態だったのだが、
さすがにそんな道路は改良工事のターゲットになりやすい。ここ数年をかけて、
線形改良工事が幾度となく繰り返されてきた。区間の南側半分程度は、比較的
開けた地形ということもあり、けっこう早期に改良工事が完成していた。

だが、北側半分程度の地形はけっこう急峻。川沿いの平地も少なく、道路改良の
ためにはどうしてもトンネルが必要となっていた。何度となくこの日記の中にも
出てきていた、工事中のトンネルだ。これがまた中々の難工事だったのか、
進捗は牛歩を思わせるようであった。工事途中で予算が尽きたかと邪推させる
長い長いため息の期間もあったのだが、それでも彼らは諦めなかったようで
昨年晩秋に、ようやくトンネル開通の目を見ることに相成ったということらしい。

・・・つまり、うちがあんまり使わなくなってから、やっと開通したッテワケだ。

それなのに気づいた理由は、Web サーフィン(死語)中にたまたま見かけた
「大石バイパスのトンネルが開通」という地方新聞の記事のおかげ。

ま、これも運命(?)ってやつか。旧知の友の栄達を祝うかのような気分で、
新しくなった R422 の雄姿を眺めにいってやりたくなってしまったのだった。



というわけで、10時過ぎ頃に自宅を出発。南方に控える墜道の元へ、いざ行かん。

山科を南下して醍醐を抜け、宇治の山岳路へ向かう。すっかり使わなくなった
住宅地内の細い路を使い、ほんの数年前まではリアルに存在していた記憶の糸を
静かに手繰っていく。記憶の中では風化している光景なのだが、当然ながら
現実の景色は色褪せることなく、冬の色合いを交えながら視野を埋め尽くす。

奇妙な高揚感を味わいつつ、宇治の山岳路へさしかかる。この路は相変わらずで、
僅かな拡幅処理が施された区間が若干ある程度。下りになると2速エンブレでは
減速しない程度の、かなり傾斜のきつい峠。それゆえルートは非常にツィスティ。
長い直線はほとんど存在しない。Rのきついカーブが、繰り返し執拗に訪れる。
実は、こういうコースは非常に楽で、必要な操作をちゃんとしていれば、必然的に
必要な荷重移動もできてしまう。ただ、無理な操作さえしなければいい。

だから、走っていて、とても楽しい。なにせ、寝転がって空を見上げるかのごとく
この状態は、いま同時に動いている全ての要素が無意識という無限遠に遠ざかり、
意識という枷から開放されている状態でしかなくなっているからだ。歩くことが
苦痛なのは、歩くということを意識しなければならないときに限られている。

何が残念かというと、自然な楽しさをしっかりと味わう間もなく、この辺鄙な
スケールの小さい峠はあっさりと終わってしまうことだ。以前はもっと、ずっと
大きなコースのように感じたものだったが、今改めて走ってみると、あっけない
ぐらいの短さにしか感じられない。確かに、小さな峠には違いないのだ。なぜ、
昔はあれほどまでに大きなものとして感じられたのだろう。不思議な気分だ。



峠の小ささを実感したので、もうさっさと天ヶ瀬まで抜けてしまいたくなる。
だが、先を急ぐ気分を知ってか知らずか、くずついた空からは薄い雨が降り出し
地面をしっとりと濡らしてゆく。ウェット路面を天敵とするスタッドレスは、
急激にグリップを失い始め、ステアリング切りはじめのインフォメーションが
独特の希薄さを伴いはじめる。それは確実に「踏ん張らずに抜ける」という感覚。
ヤバいヤバい。走法を切り替え、まったりペースへと戻す。・・・案の定(?)
狭くて視界のない下りヘアピンに差し掛かったところで、対向車が来る。

さらにペースを落とし、採石場からの出口との合流路にさしかかる。
ここから先の路面は、はっきり言ってよろしくない。石を積んだダンプカーが
四六時中走り回っているせいで、レコードライン以外の路面には薄く砂が
積もっているからだ。しかし、久々に差し掛かったこの道路は、もはやそんな
軽い表現で表せるものではなく『砂利引きになっていた』と言っても過言では
なかろうと思えるほど、細かい石が大量に掃き残されていた。ひどいなぁ。
この道路は公道だ。宇部興産道路じゃないんだから、自分たちの好きなように
汚していいってわけじゃないんだぞう。掃除ぐらいちゃんとしろー。



その後、宇治川ラインと天ヶ瀬で合流。路面が濡れていることもあり、
特に飛ばさずにまったりと走行。宵待橋を渡って裏コースを東へと走り、
終点にある曽束大橋まで到達。そのまま大橋を渡らず、南側根元にある
ト字路を分岐してさらに東へ。瀬田川の南側をずっと東へと向かう。

瀬田川の北側のメインルートは生活道路なので、交通量も多く、あまり快適に
走れない。だが、南側のこのルートは、この付近に掃いて捨てるほど存在する
環境破壊の代名詞「ゴルフ場」への往復路+αなので、昼間になると交通量が
激減し、とても走りやすくなる。全体的に直線も多いしね。マジお勧め。

南側のルートをずっと走ると、やがて古来の住宅地に入り、そのまま立木山付近で
北側ルートから延びる橋とつながる。ここを右折して、ようやく目的の R422 へ。
最初の住宅地を抜け、しばらく続く二車線区間を走り抜ける。直線が多いながらも
ガードレールのない深いカーブが多く、なかなか怖い(?)ルートだここは。

左手に見える東屋をやりすごし、右手に山肌を見ながら、大きな登り左カーブを
走る。ここまでの間、道路はまったく変化なし。拍子抜けしてしまうぐらいだ。

登り勾配を終えて、右に逃げる山肌に沿う形で道路も右へとタイトターン。
ここから先、道路が狭くなる区間なのだが、ここでいきなり線形改良工事に
出くわす。ほう、ここから後を全部改良したのか?一瞬ときめいてしまったが
工事用赤信号の向こうに見えるのは、これまでと同じ狭さの道路と、これまでと
何ら変わることのない、狭い切り通しの峠。ふぅむ、期待しすぎたか。

ちょっと落胆しつつ、線形改良工事中の狭い区間を抜け、狭い切り通しを
越える。その先に広がる景色もまた、これまでと変わらない狭さの道路だ。
改良工事はまだまだ先ってことかなぁ、と思いつつ、先のほうに見えていた
右カーブを曲がり、その先の端を渡ったところで・・・


うそーん。

あれ?この先って、確か以前は、車の離合も困難な幅で神社のようなものが
たて並び、鬱蒼とした雰囲気を醸し出していたはずなのに。今はもう、そこには
元々何もなかったかのように全てが消え去り、広大な空間が広がっていた。

つまり、この橋から先について、改良工事が全部終わったってことなのか。
ということは・・・残る区間は、あと数百m 程度。事実上、工事は完了ってか。



予想外の切り開かれ度に驚きながら、先へ進む。線形は完全に改良されており
緩いRと長い直線だけで構成されているため、後半区間と同様、ハイペースの
巡航が可能になっている。感動しながら直線区間をドヒャーっと突き抜けると
ほどなく、トンネルが現れる。トンネルは軽い左カーブ(南行き)になっていて
照明は暗い・・・っていうか、照明なんて無かったような気がしないでも。

ペースを落とさずに一気にトンネルを抜け、少し走ると舗装の状態が変わる。
そこから先は、これまでに改良が終わっている区間だ。あぁ、呆気ない。

あれほどまでに登場を渇望したトンネルでありながら、いざ完成してしまうと
その旅情の無さ(?)に、自分のなかの大事な思い出が持っていかれたような
そんな薄い悲しさすら感じてしまう。あぁ、人間なんて勝手なものさ。

そんな気分に押し出された旅人な精神が表に転がりだす。気づいたときには
バイパス路から斜めに延びた細い集落の路(元々は、これがメインルートだった
はずだ)へと入り込み、両側に迫る建造物を縫いながら先へと進むことを選んだ
そんな自分が居たりした。適当に広がった場所で一旦停車し、もはや地元の民
以外の人間が通ることもない道路の上に立つ。しばらく立ち尽くしてみるものの
誰一人として、このアスファルトの上を往来する者はない。思いついたように
急に忘れ去られたこの道路は、これまでの栄華を懐かしんでいるのだろうか、
それとも、地の民の為に在るこの状態こそを喜んでいるのだろうか。

遠くに見える新たなバイパスのほうを見る。軽いロードノイズにあわせて、
豆粒ほどに小さく見えるクルマが行き交うのが見える。別世界の映像のようだ。
だが、こんなところでずっと時間の隙間に捕らわれているわけにもいかない。
小さなカプの車内に戻り、エンジンを再始動して道路を進み、集落を出る。



R422 を南下し、R307 まで出たところで折り返し。北向きにギャーンと走って
道路の状態を見る。南から侵入した場合、地形に沿うように作られた序盤は
結構きついカーブや勾配が続くが、後半になるに従ってどんどん線形が緩くなり
ここ数年で開通した区間に近づくと、ほとんど直線+緩いカーブだけになる。
技術の進化のためというべきなのか、なんというべきなのか、妙に感慨深い。



トンネルを確認し、目的は達成。あとは帰投するだけだ。R422 を逆戻りして
立木山手前まで戻り、瀬田川東岸の住宅地の中を抜けるルートを北上する。
ここもまた起伏のキッツイ道路。運悪く、登りの途中で、荷物を満載した軽トラに
引っかかる。だが、ギャウンと追い越す元気もなくノロノロと後ろを付いていく。
俄かに、軽トラを先頭に数台が連なる大名行列が発生。かわいそうな後続車両。

そのまま北上を続け、薄曇の空に白く照らされた瀬田川の東岸を走る。
目の前を太く横切る京滋バイパスと R1 の高架をくぐったら、R1 への接続道路へ。
ここから R1 に戻り、必要以上に騒がしい大津市内を通過。UP GARAGE 付近を
通過中、店のほうにぱっと視線を飛ばすが、やはりシャッターは閉まっていた。
駐車場入り口は、数本のくたびれたカラーコーンで塞がれている。潰れたな。

そのまま京都へと向かい、巣へと戻る。なお、この行程におけるレー探 GPS の
失探状況だが、カーナビ GPS の失探状況と比べて極端に悪いことはない。
空が全然見えない状態だと、両者とも似たようなタイミングで失探する。ただ、
高いビルの間を通る狭い道路を走るときなど、全天が見えにくい状態では
明らかな差があって、カーナビ側はがんばって測位しているのに、レー探側は
さっさとギブアップするということが多い。特に、左側の空を塞がれると
失探しやすいような気がする。年代的には、カーナビの GPS ユニットのほうが
数年は古い(旧世代)はずなのだけど。アンテナ部の性能の差だろうか?
(カーナビ側のアンテナ面積は、レー探側の面積の4倍ほどある)

なんにせよ、もうこれ以上設置位置を工夫したところで、GPS 捕捉性能は
根本的に改良できそうにない。位置を固定することに決め、アンテナを最終改造。
アンテナユニットに穴をあけ、同軸ケーブルの取り回し長さを最短にする。
高周波の減衰は最小限になったし、見た目も激しくすっきりした。うむ。



一通りの作業を終えたら、ネットサーフ(死語)。取り留めもなくオークションを
うろついていたところ、なんという偶然か、大森メーターの排気温度センサー
一式が出ていた。最低落札金額は \3000 で、入札カウントは 0。残り日数は僅か。
これは、いけるかもしれない・・・意を決して垢を取り、入札する。


2/11

9日に通販で注文したサーモテックの耐熱布が到着。ステンレスの針金は既に
買ってあるから、あとはマニ本体の修理を行っていただくだけ、ってトコだ。



マニ本体の修理は来週の予定なので、今日は別の作業。ずっと気になっていた
アイドルアップ回転数の調整を行う。ずっと前の日記で書いていたことだが、
ウチの家は超静かな住宅地にあるため、ちょっとした物音がすごくよく響く。
爆音な砲弾系ではなく、なるべく静かなタイコ系を選んでマフラーを買ったものの
朽ちたが故に廃棄した純正マフラーの静かさには届かない。入庫・出庫のときは
やむを得ないとしても、せめてエンジンにオイルが回ってアイドルアップが
終わる暖機(1〜2分程度)の間だけでも、可能な限り音を抑えておきたい。

そう思ったが故に取っていた手段は、「いっそアイドルアップを殺す」という
強引なもので、具体的には、スロットルバルブとインマニの間にアルミ板を挟み
アイドルアップポートを完全に塞ぐという小技を使った。こいつはかなり効いたが
副作用もデカい。エンジン始動直後の回転が、どうやっても安定してくれない。
結局、アイドルアップを自分の足でやるハメになる。チョークレバーがついていた
キャブ時代に逆戻り。日常生活では使いにくいだけのクルマになっていた。



さらなる対策というわけだが、これまた原始的なもの。アイドルアップポートを
塞いでいたアルミ板に小さな穴を開け、流量制限をしつつ空気を送るようにする。
問題は、どれだけの大きさの穴をあければどうなるか、全然わからないところ。
しょうがないので、違う大きさの穴を開けた板を何種類か用意し、試してみる
ことにした。スロットルボディを都度外し、板を変えながら確認確認。



結論としては、うちのカプの場合、2φの穴を開けたときがベストだと判明。
冷間時に始動すると、最初の 5秒程度は回転数が少し高めに推移するものの、
すぐに回転が落ち、1600rpm 程度で安定した回転の暖気に移る。理想的。

ただ、季節がかわって気温が変動したら、また条件も変わるかもしれない。
しばらくの間は 2φ穴の板で様子を見ておき、今後の変動は追々記録しよう。



ちょっと外出。他に影響が出ていないことを確認。だが、なんとなく違和感を
受ける。よくよく考えると、クラッチがつながる位置が、また狂ってきたようだ。
以前よりも少し上に移ったようで、駆動力の繋がり始めが意識より少し遅れる。
どんどん位置が狂ってきているということは、そろそろクラッチも寿命なのか。
まぁ一応は強化クラッチ(ノンアスだけど)だし、2年ほどは使ってるから
寿命といわれたら寿命かもしれない。ちょっと短すぎる気はするけど(涙)


2/12

排気温度センサーのオークションだが、無事に落札できたとのメールが来る。
早速、手早く事務処理。代金を払い込む直前まで昨日のうちに持ち込み、
今日は郵便局で払い込み・・・と思っていたのだが、どうやら残念ながら
「ぱ・る・る」口座相手だと、休日は現金振込できないらしい。くそう。

自らの未熟さに打ちひしがれつつ郵便局を後にし、本屋へと移動。
「ペンギン娘」を探すが、残念ながらこれも全く見つからない。くそう。



その後、夏コミについて打ち合わせをするため、京都府南部の某温泉に移動。
スタッドレスの頼りないグリップを感じながら、山岳路を一気に南下する。
昨年とうって変わって、今年はとんでもなく暖冬。雪が降ったり凍結したり、
そういう冬らしいイベントにはまるで遭遇しない。さっさと夏タイヤに戻したい。

温泉に到着すると、ずっと前に到着されていたにしやまと合流。湯に浸かって
疲れを落としつつ、どんなものを作ろうかーということについて打ち合わせ。
創作系の人と創作系な話をする機会があまり無いので、こういう時間は貴重だ。



18時頃まで話し込んだら、出発。逆ルートを駆け抜け、1時間10分で自宅に到達。
ちなみに、行きルートだと市街地脱出直後から 50分。山岳路での移動速度と、
市街地での移動速度の比はすさまじく大きい。赤信号にひっかかる量が、
移動速度をほぼ決めているといっても過言ではないだろうな。恐るべし。

なお、往復とも空が見えにくい山岳路を通ったのだが、レー探の GPS 測位率は
なかなか高く、結構いい感じ。これでもう、位置については最終決定だな。


2/13

昨日のうちに処理できなかった振込を実施するため、夕方頃に会社を抜け出し
郵便局へ。さっさと終わらせる予定だったのだが、1時間もかかってしまう。
それは仕方が無い。だって、広いフロアがコミケ2日目ぐらいの濃度で
埋まる程度に、窓口には待ち行列があったからだ。人大杉。

その後、本屋へ立ち寄り、「あさっての方向」1巻と3巻を入手。
残念ながら、「ペンギン娘」はまだ入手できず。


2/14

別の本屋で「あさっての方向」2巻を入手。ついでに、女性の店員さんが
販促用のチョコをくれた。渡されてから 1.5秒ほど考え、思い至る。そうか。
今日はいわゆる「チョコレートの日」というやつだな。数多くの遭難者の命を
救ってきたチョコレートの働きに感謝し・・・とかいう・・・アレだ・・・
ああ、知ってるさもちろん知ってるさ本当のところは(涙)



帰宅。これまた、9日に注文していたデジカメ用の互換リチウム電池が
ROWA から届いていた。軽く充電してからカメラに装着し、動作を確かめてみると
これまでは新品のオキシライドでも6秒以上は軽くかかっていたフラッシュの
チャージが、わずか3秒程度に短縮されてしまった。すげ。噂には聞いていたが
本当の話だ。CaplioGX は、リチウム電池とセットで使わないと性能を発揮しない。



それも、リチウム電池が高価だったら「まぁ、我慢するか」となるところだが
ROWA で購入すれば、充電器(NP-120-AC5-1)とセットで \2k なんだから
これは買わないほうが勿体無い、ってなもんだ。届いた電池自体は、
別に「見るからに怪しい」というところはないようだったし。



結果に満足。その後、アイドルアップ変更後の調子を見るため、エンジンを始動。
アイドルアップ時のアイドリング時回転数は 1750rpm(メーター読み)。ちょうど
いぐらいの回転数だ。遅過ぎて咳き込むことはないし、速過ぎて五月蝿いことも
ない。うむ、いまのところは 2mm で正解だったな。


2/15

オークションで入手した排気温度センサー一式が到着。部品はすべて揃っており、
かつ、ちゃんとした新品だった。まったく問題ない・・・と思ったが、念のために
組み立ててみたところ、フィッティングのナットを幾ら締めてもセンサーが固定
されないという問題に直面。うわ、ひょっとして不良品?などと思ったのだが、
古いフィッティングの部品と組み合わせたり、ナットを締めたり緩めたりしている
うちに、ちゃんと締まるようになった。アタリが悪かったのかな。一安心。



ROWA の充電器の中をチェックしておく。ネジを3本外すと、成型精度と密度の
低そうなプラスチック製のケースが半分に分かれ、中から1枚の基板が顔を出す。


何この海苔>写真右上

基板の上に、品質の悪そうな紙にパラフィンを染ませたようなものが、いかにも
面倒くさくて手でちぎったかのように適当に切断され、適当に載せられている。

実はこれ、AC100V〜240V が通電する基板側のパターンと、そのすぐ裏側に配置された
リチウム電池を接続するための端子がショートしないように入れられている絶縁紙だ。
果たしてこれ、絶縁耐圧が何kV あるものなのか。不安になるぐらい適当な普請だ。

さらに、基板を仔細にチェックする。だが、見れば見るほどますます不安になる。
なにしろ、きょうび滅多に見られないぐらい下手な半田付けがされている。



リチウム電池のマイナス端子に向かう細い電線が半田付けされているのだが、もう
これ以上の悪例はないぐらいのイモハンダ。辛うじて天ぷらにはなっていない
ものの、リチウム電池というエネルギーの塊との接続を支えている接合部としては
あまりにもお粗末と言わざるを得ない。これでも各国の電気用品関連の規格には
通るらしいってのが腹立たしい。こんなの許してたら、規格で縛る意味がない。

というわけで、基板全体のハンダをチェックし、イモっぽいところを付け直す。
そのついでに、回路をざっくりと確認する。写真を見るとわかると思うが、
表面実装部品は使わず、古典的な片面ベーク基板に、そこらの電子パーツ屋で
買えるような普通サイズのディスクリート部品を実装。20年位前に売られていた
AM ラジオの中を見ているみたいな感じだ。でも、回路そのものはそれなりに
しっかりと作ってある。AC100V〜240V を直接整流し、絶縁型フォワードコンバータで
直流を生成。要は、AC アダプターである。基準電圧源は TL431 を使っている。
リチウムイオン電池の最低限の充電フローを、アナログ回路で実装している。

まぁ、完全とはいえないが、十分ではあるのだろう。設計そのものは、それなりに
ちゃんとしていると思ってよさそうだ。ただ、これ以上説明するまでもなく、
仕上げは本当に雑である。いまどき珍しい。よく、発火事故がおきないもんだ。



充電器を確認したら、電池のほうもチェック。能書きどおりの性能があるか否か。
音声録音モードに切り替え、連続録音時のスタミナをチェック。およそ 2時間半で
電池残量が1つにまで下がった。おそらく、3時間持たないぐらいかな。これなら
オキシライドにはスタミナでも勝てそうだ。うん、わりといい買い物だった。

スタミナが完全に切れる前にチェックを終え、修正した充電器で充電を開始する。
とりあえず目の届くところに設置してしばらく待つのだが、なかなか終わらない。
2時間ぐらい経過しても、まだ充電完了にならない。不安。回路は大丈夫だという
見立てには間違いがあったのだろうか。充電器を取り外してから、就寝。


2/16

帰宅後、充電を再開。1時間経っても終わらない。だが、電池も充電器も、特に
異常加熱などの現象は見られない。バッテリーを充電器から外して単体で電圧を
チェックすると、まだ 3.95V。満充電には程遠い状態だ。充電器のほうの出力も
測ってみる。こちらは、無負荷状態で 4.14V。あぁ、これならばたぶん安心だ。
リチウムイオン電池は、4.2V 以上で充電しないかぎりは、まずトラブルは起こさない
はず(その代わり、この電圧だと 100% 充電をすることもできないだろうけど)。

だが、やっぱり一度でもちゃんと充電を終えた実績がないと、不安なものは不安。
薄暗く充電終了ランプが点灯するまでの間、視野の中に入れっぱなしで監視。
結局、時間はかかるものの、ちゃんと充電終了になることは確認。安心して就寝。


2/17

今日は、割れたエキマニを溶接修理して頂くため、某草さんの秘密基地を訪問。
溶接だけは絶対に自分でできない(かなり大掛かりな設備が必要)ため。

必要な材料を箱に入れ、カプを始動。大阪南部にある某草基地へ向かって出発。
下道で向かう予定で起床したはずだったのだが、下道で向かうには遅すぎる
時刻に起床してしまった・・・つまり、寝坊してしまったので、往路は贅沢に
フルに高速道路を使用。京都東 I.C. から飛び乗り、南方向に向けて進む。

時刻は日曜日の昼前。やはり、サンデードライバーの量が多く、混雑気味。
それだけに、覆面による取締りの危険性も強烈に高い。車両数が多いので
覆面が隠れていないかどうかの確認も大変だが、怠らずにさっくり走る。

名神を抜け、近畿道に入り、さらに南下して阪和道へ。しばらく走ったところで
堺本線料金所が・・・あれ?無くなっている。北行き側の本線料金所は残って
いるのだが、南行き側の料金所は不自然に無くなっている(そこだけ、道路の
線形が崩れ、微妙なシケイン状態になっている)。確か、前はあったよな。
あったはずの建物が無くなっている・・・イマジンの仕業か!(違)

その後まもなく高速を降り、ナビの指示に従って鄙びた田舎町を走りぬけ、
三十分ほど遅れで到着。まるで津軽半島の寒村かと見間違えるほど、適度に
寂れた住宅街。その中をずっと奥に入っていたところに、秘密基地は現れた。

秘密基地は(写真は省略)どうみてもチューニングショップです。本当にあり(ry
いくつかの貸しガレージが軒を連ねるソレの中には、バイクのショップなども
入っている。看板がないだけで、秘密基地の見た目はほとんど本職のショップと
変わらない。それどころか、内部に設置された機材は本職を超えるかもしれない。



某草さんは既に到着されていた。アライメント確認の作業を手伝ったのち、
マニの修理をお願いする。かなり狭いところが割れているのを見て、さすがに
顔をしかめる某草さん。諦めるしかないか、と思ったが、とりあえず狭いところを
丸ごと盛り上げて埋めてみよう、と、対策をしていただけることに。感謝。

その間、私がやれることは何も無い。面を借りて溶接の様子を見ようと思ったが、
面の濃度がすごく高く、本当に光を直視しないと何も見えないことが解り諦める。
だいたい、外の景色を見てもほとんど何も見えないぐらいに色が濃いのだ。
太陽だって直視可能だろう。溶接の光の強烈さが解ろうというものだ。

1時間半ほども過ぎただろうか。ちょっと前に、某草さんに E/G の修理を
依頼されていたにしやまさんが到着。慣らし運転は順調に進んでいるとのこと。
眠気に苛まれつつ、いろいろくっちゃべる。そうしている間にも・・・なかなか
作業は捗らない。かなり大変な作業のようだ。うぅ、こんなに手間がかかる
なんて予想していなかった。悪いことをお願いしてしまったなぁ。反省。



その後、夕方になって日が暮れはじめる頃になり、ようやく溶接は完了した。
溶接の規模が大きかったため、フランジは大きく反り返ってしまっている。
サンダーでざらりとフランジを削り、とりあえず平面を出していただく。
いくらか厚みが減ってしまった。最悪の場合、薄いステン板でガスケットを
作って挟み込まないといけないだろう。0.5mm ぐらいなら加工もできるかな。

19時過ぎぐらいに、フ○モトさん帰還。岡山まで遠征だったらしい。単独行だった
ため、車内には膨大な量の機材が積み込まれていた。限界に挑戦という感じ。
普段なら大草さんが同行されるはず。これも今回の作業の影響。申し訳なし。

その後、大草さんが本来予定されていた、来週(?)のチャン戦に向けたクルマの
準備のほうを手伝う。バネを交換したりパッドを交換したり、シフトワイヤーを
交換したり。途中、フロントのピロアッパーがガタガタになっているのを発見。
そうか、ピロアッパーのガタってのはこういう感じなのか。ちぃ、覚えた!

すべての作業を終えたら、近傍のファミレスで夕食。駐車場で、うちの HID が
かなり明るいとの評価をフ○モトさんに頂く。これでたった 2万円のキット。
装着後、いまのところ故障らしい故障もない。主観的にはすぐに慣れるが
客観的に差がわかるということは、本当に明るいということだろう。

夕食を終えたら、22時過ぎに出発。明日からまた仕事なので、この辺が限界。
高速道路入り口まではにしやまさんと同行。そこから先、慣らし途中のためか
下道で戻る氏と別れ、私は高速に乗る。高めのペースで、阪和道を一気に北上。
最初のうちはいいペースだったが、松原 J.C.T の抉れ込む左カーブ付近から
急に、全体が減速する。事故?と思ってペースを落とすが、事故ではなく、
もっと恐ろしいものが待ち構えていた。そこには、赤灯を煌々と灯した
クラウンが居た。ペースカーとなり、行列の先頭を悠々と務めるクラウン。
あぁ、貴方は親切なおまわりさんだ。コソコソしていないのが男らしい。

その後、後方に深く警戒しつつ、適当にペースを調整して京都へ向かう。
1時間程度で帰着。距離はせいぜい 90km だから、まぁそんなもんだろうな。
高速道路を使うという前提ならば、堺はそれほど遠くないことがわかる。



帰宅後、溶接を終えたマニの事後処理を考える。表の溶接跡の境目をある程度
きれいに整えて(応力集中を防ぐため)フランジの反りをもうちょっと削って
完全に平面を出して・・・と思いながらパイプの中を覗くと、溶け込みの跡が
棘のようにガリガリと飛び出していることに気づく。まずはコレの処理か;


2/24

今日明日と、WF 2007 WINTER に出場するしもふり師の手伝いのため、
東方へ遠征。同行者は AZ-1 氏で、車両提供は私。交代で車両を提供するのだが
スタッドレスを装備している私のほうが、実質的に冬場の担当となっている。

前日は適当な時間に眠り、可能なかぎり体力を回復。この長丁場への準備を行う。
車両のほうは、当日起床してから出発までに最終チェック。オイルと LLC の量、
およびタイヤの空気圧をチェック。LLC は特に問題なし、オイルは若干少なめ
なれど、とりあえずは問題なし。空気圧は、左前と右後だけが 140kPa 程度まで
下がっていた。こりゃいかんので、早速加圧。・・・っていうことはアレか、
先週は、こんな低い空気圧の状態で、あんなペースで走っていたのか・・・
知らぬは運転手ばかりなり。ガクブル。油断大敵、出かける前は忘れずに。



チェックを終えたら、荷造りをして出発。14時頃に AZ-1 氏を拾い、京都を出る。
道路は比較的流れがよく、特に詰まるような場面もなし。多賀 S.A. で昼飯を食い
ずんずん先へと進む。なお、今回見つけた覆面は、伊吹 P.A. から現れた白いセダン。
なんとなく怪しいなぁ〜と思って警戒しつつ、少し元気のいい先行車両を追い抜き
先へと進む。案の定(?)釣られてペースを上げてきたその車両に、白いセダンは
オービス手前のトンネルを出たところで食いついたらしい。ルームミラーを見ると
数百m後方で赤灯を回す白いセダンの姿が見えた。「そうかもなぁ」と思っていた
とはいえ、後方で赤灯が見えると一瞬ビビる。ちょうどオービスがあったことも
合わさって、覆面の追い上げがないことを確認するまではスローペース。

その後は、特にイベントらしいイベントもなし。つつがなく走っているうちに、
やがて日は暮れる。牧之原 S.A. で休憩を挟むが、まだ燃料の残量は足りている。
いつもなら富士川 S.A. あたりで給油するのだが、結局は給油の必要もなく、
19時ごろには停泊地(足柄 S.A.)へ到着。意外と燃費はよかったなぁ。

その後、レストイン足柄で軽い宴会を開きつつ、持参したノート PC で、押井守の
怪作(?)「天使のたまご」を見る。相変わらず難解な内容。AZ-1 氏と二人して
解釈に頭を悩ませる。結局、結論(?)は出ない。諦めて 22時に風呂に入り、
0時過ぎにはあっさり寝る。もういい年なので、無理はきかんのじゃ(涙)


2/25

予定通りの 6時半には起床。朝食を食ったら、ガソリンを入れて出発。大井松田の
下り坂で冷え切った駆動系をゆっくり暖めたら、ペースを上げて目的地を目指す。

幸いにも、首都高は渋滞なし。東京料金所を過ぎ、用賀を通過。かなり慣れてきた
感のある首都高渋谷線を、ペースに乗って走る。オービスは一箇所のみ。だが、
これまで比較的沈黙を保ってきたレーダー探知機は、まるで何かが壊れたかと
思うほどのテンションで、ずっと鳴りっぱなしの喋りっぱなし状態になる。
レーダー波探知の感度が高くて色んな電波を拾いまくってしまうことと、
一般道のチェックポイントを片っ端からすべて警告しているためらしい。

もう、こうなると警告が多すぎて全く役に立たない。2ch のレー探スレで
評価される「ユピは誤報が多い」というのは、首都圏では真実のようだ。
ともかく、嘘を嘘と見抜ける人でないと(ユピを使うのは)難しい。



しゃべりすぎるレー探を無視しながら先へ進み、レインボーブリッジを渡って
埋立地へ。いつものコースを通って北駐車場へ向かい、駐車。8時半という時刻で
ありながら、駐車場にはまだまだ余裕がある。コミケと WF の規模の違いか。

感慨に耽りつつ(?)会場内へ入る。事前に渡された地図のうち、コスプレ受付に
付けられた大きなマークは敢えて無視し、氏のスペースへ。さすがにこんな時刻なので
氏は既に到着し、もう大半の準備を終えていた。ふうむ、いきなりやる事がない。

というわけで、平日の範囲では全く終わることのない仕事を、休暇であるはずの
この場で片付けることにした。ノート PC を開き、Office を開いてガツガツと
ドキュメントの修正作業を始める。こんな場所に来て、こんなことなんて
本当はしたくないんだけど・・・どうしても、やらなきゃいけないんだ。



結局、10時に開始した WF をお預けにして、とにかく仕事のほうに没頭。
なんとかケリがついたのは、13時を過ぎた頃だった。あぁ、もう半分終わった。
いったい、今日は何のためにこんなところまで来たのだろう。緊張感が途切れると
ともに膨大な量の疑問が浮かぶが、しかし下らないことを考える余裕すらない。
ともかく、ここから 16時までが私の WF だ。手早く会場をぐるりと周り、
可能な限り、くたびれきった精神を充電しようと試みる・・・



ここはグッドスマイルカンパニーの企業ブース。何故ストラトスが置いてあるの?
これもまた実寸大のスケールモデルということなのか・・・と思ったのだが



下を覗き込む限り、トランスアクスルまで積み込まれている。めちゃくちゃ綺麗に
してあるが、排気管内側の汚さはホンモノだ。レプリカ車両だろうか?
(余談だが、車幅と比べ、アーム長は異常なまでに短い・・・)

それにしても、こんなカッコエエくるまが売られていた(かどうかは定かではないが)
時代があっただなんて。ぼってり太った飴細工みたいな不細工なクルマしかない
現代からは想像もできないことだ。クルマは性能だけじゃない。デザインが大事。



その後、ハルヒのフィストファックモデル・・・違う、パペットを1体購入して
ブースを辞し、あとは色々歩き回る。企業ブースはコミケと同様に大盛況。今回は
何故か「装甲騎兵ボトムズ」がメインに据えられ、巨大な展示が用意されていた。
鬼と出るか、蛇と出るか、謎に挑む作品復古。サンライズ、敢えて火中の栗を拾うか。

一般ディーラーのほうは、これまた盛況。時間が遅くなっても客足は途絶えない。
そんな中を見て回る。大掛かりな作品は少ないものの、それぞれが楽しんで作って
いることが良くわかるものばかり。しもふり師のような冒険心(?)にあふれた
珍妙な作品が少ないことだけは残念だが。まぁ、完成度を競うのもまた悪くない。

(詳細なレポートは他サイトで行われていると思うので、割愛)



やがて、時刻は 17時に。WF の閉幕時刻だ。手早く撤収を終え、いつものように
ビッグサイトの向かい側にあるかつどん屋でまったり夕飯。腹を膨らませたら、
しもふり師とは再会を期して 18時に別れ、それぞれの帰途につく。さぁ、帰投だ。

埋立地を出発し、いつものルートで直線的に都内へ突っ込む。軽く混雑する築地を
通過したら、日比谷公園を逆時計方向に回って日比谷通りへ。そのまま北上すると
神田橋 I.C. が現れるので、そこから首都高に入って、四号線へ分岐。中央道へ。

中央道はいつものように、それなりに混雑していた。永福あたりを過ぎるまで
かなりペースがあがらない状態が続く。だが、永福を過ぎて都心から離れると
少しずつ流れが良くなっていき、八王子を過ぎると多少はペースが良くなる。
それでもまだ車両が多く、良好なペースとはいいづらい。ただ、幸いなことに
HID の白色光で煌々と路面を照らしているのが上手い具合に誤解されるのか、
追い越し車線を走っていると、前を走るクルマがどんどん避けていってくれる。
おそらく、高級車か高速なスポーツカーか何かと思ってくれているのだろう。

相模湖を過ぎる頃になると、ようやく先行車両がきれいにバラけ、元のペースを
取り戻すことができる。ペースを上げ、先を目指す。双葉 S.A. で休憩を挟みつつ
中央道最大の上り勾配へ。ガソリン消費に気を使いながら、ペースを微妙に調整。

八ヶ岳を過ぎ、中央道の最大標高となる地点を通過。ここからはずっと下り勾配。
アクセルを踏む量を緩め、周囲の景色を見る。例年ならばいくらか白く見える
山肌も、今年に限ってはとても暗い。地面を見れば、これも例年であれば融雪剤で
真っ白になっているところが、あまり白さを感じない。路面からの手ごたえだって
十分に高い。如何に雪が降らない年であるか、いろんなところから感じられる。



中央道原 S.A. を通過し、諏訪 S.A. に到着。この時点で、21時。いつもと同じ。
ガソリンの残量が心もとなくなってきたので、ここで給油。これでもう、給油は
なくても最後まで走りきれるだろう。読みはそのとおりで、その後はペースを
落とすことなく走り続けても(下り勾配が続くだけに)燃料には余裕がある。

京都に到着したのは、ほぼ0時頃。時間調整のため、大津 S.A. へ到着した時点で
休憩を入れ、ここで最終給油を行い、費用を確認。双方とも、それぞれが負担した
その時点までの費用が、ちょうど各自の支払い分と同じになっていた。清算不要。

京都東 I.C. で高速を降りたら、氏を自宅まで送り、1時過ぎに自宅へと帰着。
無事に帰宅できたことを喜びつつ、でも何か深い足りなさを感じた今回だった。
やっぱり、仕事を抱えたまま祭りに参加してはいかんなぁ。止むを得ないけど。



帰宅後、ボンネット内を軽くチェック。ブーコンへの配管の途中にあるフィルタは
すっかり黒く汚れている。オイルキャッチタンクが満杯に近くなっているせいか、
ブローバイ中のオイルを十分にトラップできなかったようだ。どうやら、オイル
キャッチタンクのオイルは、2500km 程度で抜かないとダメなようだな。


2/26

有給。10時過ぎに起床し、とりあえず洗車。特に注意して下回りを入念に洗うが、
いつもと違って、塩がほとんどついていない。中央道でも感じたことであるが、
今年は如何に降雪が少ないか、ということだ。有難いことではあるけれど。



洗車を終えたら、オイル交換・・・と行きたかったところだが、ぐっと我慢して
明日から始まる中国出張に備え、買い物へ。100円ショップに出かけて透明な袋を
購入したり、薬屋に出かけてちょっとした常備薬をいくつか購入したり、色々と作業。

その途中、案の定(?)エンジン音がガサツになっていることを、強く感じる。
前回の交換から半年、5000km 弱。サービスマニュアルの規定値ぎりぎりという
感じ。いくらか弄っている状態から考えたら、ちょっと頑張りすぎ、かなぁ。
帰国したら、すぐにオイル交換してやろう。それまで大人しくしててくれよ。

また、エアコンのアイドルアップの量が少し大きすぎる(回転が上がりすぎる)
ことが気になった。とりあえず、1回転分だけエアコン用 ISCV の調整ネジを締め
様子を見ることにした。これも、これから気温が上がると最調整が必要だろう。


2/27

前日は、睡眠薬を飲んで1時過ぎに強制スリープを掛けた。今日の起床は早い。
関西空港からのフライトは 10時。1時間半前には手続きを開始しないといけないし
京都駅から関空までは1時間ちょいかかるし、起床から駅到着までは1時間かかるし、
そんなことを足し算すると、必然的に起床時刻は5時過ぎ必須ということになる。
最近はそんなサイクルで生活していないので、どうしても薬の助けが必要だ。

というわけで、まぁなんとか5時過ぎには起床。6時に自宅を出発し、京都駅へ。
駅地下の「みどりの窓口」で「はるか」のチケットを買う。出発ホームを確認すると、
30番だ、とのこと。前回は6番ホームだったなぁ。面白いぐらい、毎回違うなぁ。

6時50分頃に到着した「はるか」に乗り、小一時間ほど揺られて関西空港へ。
その間、少しでも睡眠時間を増やすため、頭から黒い上着を被ってぐうぐう眠る。
海外に出ると、ちょっとした居眠りすら安心してできないためだ。日本は安全。

予定通り、8時過ぎに関空へ到着。猛烈に混雑している国際線ロビーを横断し、
ANA でチェックイン。JAL と違って、手荷物オンリーの人向けの簡単な受付は
ないようだ。長蛇の列の後ろに並び、のろのろと進みながら今後の予定を考える。

チェックインカウンターで e-チケットと引き換えに搭乗券を受け取ったら、
手荷物検査へ。搭乗券を見せて入り口のチェックを通り、手荷物検査に入る。
すべての機材を機内持ち込みにする私にとって、一番面倒くさい瞬間だ。
幸い、鞄の中の電子機材を上手く整理しておいたので、今までの中では
一番手短に完了。今後も継続して、鞄のチューニングを研究していきたい。

手荷物検査が終わったら、あとは出国審査のみ。これは手短に完了。あとは、
搭乗口へと移動するのみだ。ANA の搭乗口は1番だったので、出国審査を終えたら
左向きに歩き、その先の構内移動電車に乗る。その先にある待合所で少し待つと
すぐに搭乗開始のアナウンスが告げられる。あぁ、30分も余裕がない。ギリギリ。

すべての手続きは順調に完了。予定通り、10時ぴったりにフライトを開始する。
心地よいGに包まれて、日本を離れる。しばしの間、快適な空の旅を。

ここで、いつものように機内食の話。ANA の飯もまた、なかなか旨い。メニューは
カボチャの入ったポテトサラダと、ハンバーグご飯と蕎麦。全体的に味が濃く、
高齢者向け(?)の JALと比べると、ずっと食べ応えがある。個人的には、
JALより好き。蕎麦が付いているところは JALと同じだが、蕎麦の種類は微妙に
異なる。これもまた、味は ANAのほうが旨いような気がするなぁ。



そんな感じでふわりと国境線を超え、現地時刻で 11時過ぎに、上海浦東空港に
到着。いつものことだが、空港に近づくときに見える中国の湾岸は、とても汚い。
汚いといっても科学的な汚染ではなく、茶色なのだ。広大なユーラシア大陸から
かき集めてきた土砂が、ここで一斉に海へと流し込まれているような感じ。
海沿いのだだっ広い(空から見て「だだっ広い」と思えるぐらいだから、実際
めっちゃくちゃ広いのだろう。想像もつかない)平地までが同じ土色に染まり、
ここが全く日本とは違う国であるのだ、ということを、否応なく教えてくれる。
日本を空から見ると濃い緑色だし、そもそも平地もほとんどないからだ。

到着した浦東空港は、いつものように埃っぽくみえる。なんとなく視野が茶色い。
だが、どれほど埃っぽかろうと、花粉がほとんど飛んでいないのはひどく快適だ。
日本を離れるまではグズグズ出ていた鼻水も、上海だと全く出てこない。



その後、遅れて到着する先輩を待ち受けるため、先にできることは可能なかぎり
済ませておく。とりあえず検疫を通過(機内で書いた1枚の紙ぺらを渡す)し、
いつも混雑のひどい入国審査へ。なぜか、浦東空港ではここで猛烈に時間を食う。
北京オリンピックが近づいているというのに、この時間のかかりような何だろう。
広いフロアを埋め尽くす人の列がすさまじい。さっさと改善して頂きたいところ。

イミグレーションを通過したら、機内預かりの荷物を受け取る場所へ。とりあえず
安全に待っておけるような場所はここしかないし、どうせ先輩もここに来るだろう
ということで、到着する飛行機のフライトナンバーにあわせた場所へと移動し、
しばし待つ。やれることは何もないので、とりあえずウォークマンを耳に当て
スイッチ ON。その途端に流れ出す、ゼロ魔のオープニング「First Kiss」。

歌の内容はさておき、私の大好きなアップテンポの女性ボーカル曲。なんというか
音を聞いているだけで妙な元気が沸いてくる。その上、知っているアニメの曲だ。
元気の沸き方が数倍に跳ね上がる。やっぱ俺はアレだ、ヲタク成分が僅かでも
生活の中に存在しないと生きていけないダメ人間なんだァURRRRRRY!

半時間ほど待つと、観光目的と思しき日本人のおっちゃんおばちゃん団体に紛れて
先輩がやってきたので、合流。互いの無事を確認したら出口へ向かうが、出口に
用意されている税関申請所で書類を渡したとき、一番下の欄にサインをしていない
ことをチェックされ、停められる。oops, sorry. あわてて戻り、サインを追記する。
ちなみに、停められたときに向こうに言われた言葉は、「sign!」の一言だけ。
とりあえず簡単な英単語だけ知っていれば、あとはなんとかなるものさ。



空港を出たところの、タクシー乗り場の行列に並ぶ。行列はものすごかったが、
思ったよりもすばやく行列が掃ける。タクシーの供給量もハンパねぇ感じ。

なお、タクシーの大半は相変わらずサンタナであったが、よく見てみれば、
サンタナの間に、時折 Hyundai の高級車なども混じるようになってきた。
わずか1年程度もあれば、中国はものすごい勢いで変わっていくなぁ。
そのうち、TOYOTA の高級車なんかも混じるようになるのだろうか。



まぁ、いずれにしても我々が乗るタクシーはサンタナ。立て付けの悪いトランクに
荷物を押し込み、サンタナは上海の都心に向けてかっ飛んでいく。1年前と比べ
交通マナーはかなり変化してきたようで、傾いた状態で走るトラックもなければ
けたたましいクラクションもあまり聞かれない。上海のマナー向上キャンペーンは
そんなに威力があるということか。恐るべしは中国、変革の速度が異常に早い。

都心に近づき、高速道路が分岐するところで渋滞が発生。何かと思えば、
分岐の先で、タクシー同士の衝突事故が発生したらしい。これがまた凄くて、
(写真を撮るのは控えたが)追突したほうもされたほうも、壊れ方が凄い。
追突したほうは、エンジンルームがまったく原型を留めないほどに潰れ、
運転席(キャビン前半)の長さも半分ぐらいに縮まっている。一方、追突された
ほうも、トランクが完全に原型を留めないほどに潰れ、後部座席(キャビン後半)
の長さが半分に縮まっている。クラッシャブルゾーンもへったくれも何もない、
潰れてはいけない部分がどっちも半分に潰れてしまった、という状態。

・・・同じタクシーに乗る先輩と、顔を見合わせる。ほんの数分ほども違えば、
この事故の被害者は我々だったかもしれないのだ。しかも、目前で潰れているのは
サンタナ。衝突安全ボディーなんて考え方すらない時代のシロモノだということが
よく分かってしまっただけに、どれほど危険な状態に自らの身を置いているのか
改めて思い知らされてしまう。だが、だからといって、もはやどうすることも
できない。ただ、高笑いして全てを忘却の淵の向こう側に押しやるしかない。



タクシーは先へと進み、やがて徐家匯付近に到着。ここでタクシーを降りる。
タクシー代は、約 150元(2250円)。支払いを終えたら、宿泊地となる建国飯店へ
入る(飯店=ホテルの意味)。ここでチェックインし、荷物を解いて身軽になる。



ふぅ、とりあえずはひと段落。だが、今日はこれで終わりではなく、これから
仕事が始まるのだ。仕事に必要な荷物を分離したら、そのまま先方の会社へ。
その後、現地時間の 19時ごろまで一気に仕事を進める。気合一発!



仕事を終えたら、現地の人と一緒に食事へ出かける。先方の会社の部長クラスの
人と一緒に行動したためか、ものすごく小奇麗な食事処へと通される。ちょうど、
カラオケボックスの個室ぐらいの大きさに仕切られた部屋がたくさん用意され、
その中で個別に食事ができる、といった感じの店。店内は、中国にしては珍しく
シックな濃茶色ベースでまとめられている。まさに「小洒落ている」という
表現がぴったり来る。おぉ、上海すげぇ、と思ったのだが、それもつかの間
給仕の人の態度がいまひとつ悪かったり、(給仕の人が)誤って床に落とした
お絞りを交換もせずにそのまま机の上に戻したりするあたりで、変わってない
なぁと感じる。日本だったら、何も言わずとも新品に換えてくれるところだ。

なお、食事自体はなかなか乙なもので、基本的にはクセの少ない上海料理系。
味はそれなりに日本人でも受け付ける系統のものだ。ただ、どんな小さな肉でも
必ず骨が含まれているので、ものすごく食べにくい。それが困るところです、シロウ。

なんて感じで余裕をかましつつ食事を進めていたのだが、今回はちょっと予想外な
展開が発生。いきなり、鳩の丸焼き料理が出てきたのだ。ただの丸焼きならば
まだいいのだが、切り落とされた頭もそのまま同じように焼かれ、皿の上に
乗せられているのが圧倒的に予想外。この瞬間、小洒落たこの店の風景は
急速に霞み、いきなり東南アジアの露店へと連れて来られたような気分に
なってしまった。なんだろう、鳩の頭の丸焼きなんてアレだよ、開高健の小説
ぐらいでしか出会ったことがない。これはニホンジンにはキッツイデース。

「お前が食え」視線を送ってくる先輩から逃れるように、先方の会社の人に
ボスケテ視線を送る。そのことに気づいてもらったかどうか、先方の人いわく
「頭はあまりおいしくないです」と、この場で最高の助け舟を送ってくれた。
リアクション芸人なら「食え」スイッチが入るところだが、一般人で助かった。



その後、鳩を適当にやり過ごしてなんとか食事会を終えたら、二次会へ。
タクシーに乗って遠くまで運ばれた先は、現地の日本人向けスナックだった。
黒服がいっぱい居ならぶ、立派(で、恐ろしくもある)な店。案内されるがまま
先へと進むと、何故か、ぬいぐるみと風船がいっぱい散りばめられた部屋へと
案内される。うわ、ナンデスカコレハ。海外で幼児プレイにはげむ日本人の
団塊オヤジの醜い姿が脳裏に浮かぶ。おいおい、そういう趣味はナインダゼ、
オレはサンジゲンにはキョーミはナイんだ、ニジゲンだけでジューブンなんだ、
などと現実逃避な内容を考えつつ、同行した先輩のほうを見る。先輩は、
諦めろ、といった風情でこちらを見返す。ってか、一体これから何が始まる・・・

やがて、混乱ゲージが目いっぱい上がっている状態の頂点にあることを見透かされたか
黒服に連れられた30人以上の女性が、部屋の中へとずらずらと入り込んできた。

どうしていいのか分からない私の前に、ずらりと並んだ女性数十人。まるでもって
女子高の卒業写真みたいな光景が目の前に展開される。そして、数秒が止まる。
・・・あ?え?つまり、この中から選べ、ということなのか?追い詰められた
手負いの鹿のように黒服のほうを見ると、何もいわずにこちらの動きを見ている。
う、ううっ、やっぱりそうなのか。しかし、いきなりこんな展開になるとは、
予想すらしていなかっただけに、どうしたものやらわからない。居並ぶ女性は
どなたも立派な・・・あ、いや、スタイルのいい人ばかり。目のやり場に困る。
マジで困る。こうなったらしょうがない。適当に、一番手前の女性を指名。



その後はとりあえず落ち着きを取り戻し、部屋に設置されたカラオケなどを
歌いつつ、適当に歓談。寧波出身というその開けっぴろげな女性は、いろいろ
言わんでもいいことを喋り捲る。だが、面白いからそれでもいいや。とりあえず
取り留めないもない会話が続くが、その中で面白かったのは「韓国人と米国人の
男性は強引だから嫌い。日本人は優しいから好き」という話だった。米国人は
さておき、韓国の男性が強引だという話は本当だったのか。勉強になるなぁ。



日が変わるころには店を出て、そのまま単独でホテルまで戻る。元気なおっさん
ならば、そのままホテルまで女性をお持ち帰りぃするんだろうな。ってか、
本来はそういう店なんだろうな。黒服も最初に「オモチカエリしますか?」と
聞いてきたしな。うむ。そんなことを思いながら、部屋で衣服を洗濯していると
隣の部屋から励む声が聞こえてきた。なんだか、疲れが倍増。早く帰りたい。


2/28

7時過ぎに起床し、洗濯物をチェック。昨晩に洗ったシャツは、乾いていた。
生地のちょっと厚い下着類は乾いていないけど、これは夜まで吊るしておこう。

朝飯をざっくり食って出発。妙な匂いが溢れる街中を歩いて会社へ行き、仕事。



すぐに 12時。昼休みになったので、食事へ。本日の昼食は、「伊藤家」という
日本料理店。ここで出される料理は、かなり日本食に近い味。ただ、値段は高い。
どの料理も、だいたい 50元。現地の食事だと 10〜15元もあればかなり食えるので
3倍以上は高い(といっても、日本円に換算すると、日本で食う場合と似たような
ものだが)。なお、味噌汁だけが微妙に中華風味なのは、気になるところ。

昼飯を食い終わったら、仕事。夜までひたすら仕事。

あっけなく夜は訪れる。また、食事へ。今度は、中国料理の飯屋へ。ただ、今回は
ちょっと毛色が違う。四川料理ダ。辛さの歴史も 4000年。これがまた、真っ赤。
その赤さはハッタリではなく、死ぬほど辛い。こんなに辛い料理があったのか、と
感嘆するぐらい。だが、これでも「四川料理としては、辛くない」ほうらしい。
韓国料理も辛いのだが、その比ではない。さすがは宗主国というべきなのか、
何なのか。ちなみに、妥協なく辛いということを差し置けば、飯はかなり旨い。
上海料理は独特の香草系のクセがあるが、四川料理は辛いだけでクセがないので
辛さに耐えられる人であれば、積極的に選ぶ理由はあると思われる。マジお勧め。

食事中、現地の技術者と歓談。上海はいま、住宅がめがっさ高いらしい。
給与も(他の地区と比べると)高いが、そんな程度じゃ追いつかないほど高い
とのこと。大変だなぁ。だが、金がかかっているときの中国人の本気度は、
日本人では想像できないほどにすさまじい。彼らはきっと耐え抜くだろう。



食事を終えたら会社に戻り、現地時間 22時まで仕事。その後、ホテルへ戻ろうと
するが、外は雨が降っていた。これまた予想外の展開で困ったが、とりあえず
傘をお借りして、難をしのぐ。また、ただでさえ埃っぽい上海市街地なので
歩道がぬかるみと化しているのではないかと危惧していたのだが、それだけは
予想を外れ、地面の汚れ方は普通であった。裾を汚さないように注意しつつ
真っ暗な市街地を(治安が不明なので色々と用心しつつ)歩き、ホテルへと戻る。